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親が亡くなって、実家や土地を相続することになった。『誰に何を相談すればいいのか、まず分からない』という方は多いはずです。
結論から言うと、不動産の相続の相談先は「何に困っているか」で決まります。税金なら税理士、名義変更なら司法書士、家族で揉めているなら弁護士です。
この記事を読めば、自分のケースでどの窓口に行けばいいかが分かります。
相続した不動産の相談先は、困りごとで決まる
- 相続税がかかりそう・土地の評価が分からない:税理士
- 相続登記(名義変更)をしたい:司法書士
- 遺産の分け方で揉めている・借地権のトラブル:弁護士
- 売るかどうか、いくらで売れるか:不動産会社
- まず何から始めるか分からない:市区町村や税理士会などの無料相談
不動産の相続は、税金・登記・分け方・売却と、関わる手続きが多いんです。そのぶん、窓口も分かれています。
『全部まとめて1か所で済ませたい』と思いますよね。実際は、一つの事務所が窓口になって、他の専門家と連携してくれるケースもあります。
ただ、資格によってできる仕事が法律で決まっているのも事実です。まずは下の表で、自分の困りごとがどこに当たるかを見てみてください。
| 困りごと | 相談先 | 頼める主な内容 |
|---|---|---|
| 相続税の申告・土地の評価 | 税理士 | 相続税の申告書作成、土地の評価、特例の判断 |
| 名義変更(相続登記) | 司法書士 | 相続登記の申請、戸籍の収集 |
| 分け方で揉めている | 弁護士 | 遺産分割の交渉・調停の代理 |
| 遺産分割協議書を作りたい | 行政書士・司法書士など | 戸籍収集、協議書の作成 |
| 売却・査定 | 不動産会社 | 査定、売却の仲介、買取 |

相続税の申告は税理士の独占業務です。登記の代理は司法書士、調停などの代理は弁護士の仕事になります。
それぞれの違いは税理士・司法書士・弁護士・行政書士の違いでも詳しく比べています。
土地の相続で税理士に相談したほうがいいケース
不動産の相続で、税理士に相談したほうがいいのは「相続税がかかるかもしれない時」です。
相続税には基礎控除があり、3,000万円+600万円×法定相続人の数までは税金がかかりません。例えば、相続人が妻と子2人の3人なら、4,800万円までです。
ここで迷うのが土地の値段なんですよね。相続税では、土地は売れる値段ではなく、路線価方式や倍率方式で計算した「相続税評価額」で見ます。
例えばこんな場面です。
「実家の土地、売ったら5,000万円くらいって言われたけど、相続税はかかる?」
「相続税の評価は路線価で見るから、まず評価額を出さないと分からないね」
さらに、亡くなった人が住んでいた土地なら、小規模宅地等の特例で330㎡まで評価額を80%減らせることがあります。この特例は申告しないと使えません。
- 預貯金と不動産を足すと、基礎控除を超えそう
- 土地が複数ある、形がいびつ、貸している土地がある
- 小規模宅地等の特例が使えるか分からない
- 申告期限(亡くなった翌日から10か月以内)が近い
税理士への相談費用の目安
『相談したら高くつきそう』と心配な方もいますよね。税理士報酬は自由化されていて、公的な基準はありません。
相続税の申告の報酬は、遺産総額の0.5〜1%程度が目安と言われることが多いです。土地の数や相続人の数で手間が変わるので、見積もりは事務所ごとに取ってみてください。
費用の考え方は相続税の税理士費用・報酬相場で詳しく解説しています。
土地の評価や特例の判断は、税理士によって経験に差が出やすいところです。土地がある・相続人が多い・期限が近いという方は、相続に慣れた税理士に早めに相談すると、評価と申告をまとめて任せられて楽になります。
相続税の申告・相談先に迷ったら
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知り合いに税理士がいない、どこに頼めばいいか分からない。そんな方も多いですよね。
土地や自宅がある、相続人が多いといった場合は、相続税の申告に慣れた税理士に早めに相談すると、手続きがぐっと楽になります。

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名義変更なら司法書士、揉めているなら弁護士
相続税がかからない場合でも、不動産を相続したら相続登記が必要です。
相続登記は2024年4月1日から義務になりました。取得を知った日から3年以内に登記しないと、正当な理由がない限り10万円以下の過料の対象になります。
『自分でもできるのでは?』と思う方もいますよね。戸籍を集めて書類を作れば自分で申請することもできます。ただ、相続人が多かったり、古い戸籍の読み取りが必要だったりすると、司法書士に頼んだほうが早いことも。
一方で、兄弟で分け方がまとまらない時は弁護士の出番です。実家に住んでいる兄と、売ってお金で分けたい弟のように、不動産は分けにくい分、揉めやすい財産なんです。
話し合いがまとまらない時は、家庭裁判所の調停、それでも決まらなければ審判へ進みます。弁護士は、交渉や調停であなたの代理人として動いてくれます。
ここで知っておきたいのが、遺産分割そのものに期限はない一方で、相続税の申告期限は待ってくれないことです。分割がまとまらなくても、10か月以内に法定相続分で仮に申告しておく必要があります。
その場合は「申告期限後3年以内の分割見込書」を出しておくと、分割が決まった後に小規模宅地等の特例などを受け直せます。揉めている時ほど、弁護士と税理士の両方に早めに声をかけておきましょう。
借地権の土地を相続した時
親が他人の土地を借りて家を建てていた場合、借地権も相続の対象です。
地主との間で、名義の書き換えや更新、建て替えの話で行き違いが起きることがあります。話し合いがこじれそうなら、弁護士に相談しておきましょう。借地権の相続税の評価については、税理士が担当です。
不動産の相続の無料相談窓口
いきなり事務所に依頼するのは、ハードルが高いですよね。まずは無料の窓口で話を聞いてもらう方法もあります。
| 窓口 | 相談できること |
|---|---|
| 市区町村の無料相談 | 税理士・弁護士による一般的な相談 |
| 税理士会の相談 | 税金の一般的な相談 |
| 法テラス | 法律相談(収入の要件あり) |
| 税務署の電話相談センター | 一般的な税の質問 |
| 税理士・司法書士事務所の初回相談 | 事務所によっては初回無料のことも |
無料相談は時間が限られていることが多いです。具体的な税額の計算や、土地の評価まで踏み込んだ話は、依頼を前提にした相談になることがほとんどです。
相談先の選び方全体は相続の相談先の選び方と窓口一覧にまとめています。
相談の前に用意しておくと話が早いもの
相談の時間を無駄にしないために、手元の資料を集めておきましょう。全部そろっていなくても大丈夫です。
- 亡くなった人と相続人の関係が分かるメモ(家系図のような簡単なもの)
- 不動産の固定資産税の納税通知書(課税明細書)
- 不動産の登記簿謄本(登記事項証明書)があれば用意
- 預貯金・株・保険など、ほかの財産のおおまかな一覧
- 遺言書があるかどうか
- 「何に困っているか」を一言で書いたメモ
特に固定資産税の納税通知書は大事です。どこにどんな不動産があるかが分かり、評価の出発点になります。
税理士選びのポイントは相続に強い税理士の選び方で解説しています。
よくある質問
相続した不動産の相談は、最初にどこへ行けばいいですか?
相続税がかかりそうなら税理士、名義変更だけなら司法書士、家族で揉めていれば弁護士が目安です。どれか分からない時は、市区町村の無料相談で方向性を聞いてみてください。
土地の相続で無料相談はできますか?
市区町村の無料相談や税理士会の相談、法テラス(収入要件あり)などがあります。事務所によっては初回相談が無料のこともあります。
不動産の相続税の相談は不動産会社でもできますか?
売却の相場や査定は不動産会社に聞けますが、相続税の申告や税額の判断は税理士の仕事です。土地の評価や特例の判断は税理士に相談しておきましょう。
まとめ
- 相続した不動産の相談先は、困りごとで分かれます。
- 相続税・土地の評価は税理士、相続登記は司法書士、揉めごとは弁護士です。
- 相続税の基礎控除は3,000万円+600万円×法定相続人の数です。
- 相続登記は取得を知った日から3年以内に行う義務があります。
- 相談前に固定資産税の納税通知書と相続人の関係メモを用意しておくと話が早く進みます。






