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相続が始まって、『相続税のことは税理士に頼んだ方がいいの?それとも自分でできる?』と迷っている方も多いはずです。
結論から言うと、相続税がかかりそうで、土地がある・相続人が多い・特例を使いたいのどれかに当てはまるなら、税理士に頼む人が多いです。
この記事を読めば、税理士に何を頼めるのか、自分のケースで頼むべきかを判断できます。
相続税は税理士に頼むべき?
- 相続税の申告は税理士の独占業務です。代わりに申告書を作って出せるのは税理士だけです。
- 相続税がかからない(遺産が基礎控除以下)なら、税理士に頼む必要はないことが多いです。
- 土地がある、相続人が多い、特例を使いたい、期限が近い時は、税理士に相談すると楽になります。
相続税は、亡くなった人の遺産が基礎控除を超えた時にかかります。基礎控除は「3,000万円+600万円×法定相続人の数」です。
例えば、夫が亡くなり妻と子2人が相続するケースなら、基礎控除は4,800万円です。遺産がこれ以下なら相続税はかからず、申告も原則いりません。
国税庁の「令和5年分 相続税の申告事績の概要」では、亡くなった人のうち相続税の課税対象になったのは9.9%でした。
つまり、多くの家庭では相続税の申告そのものが不要なんです。まずは「うちは相続税がかかりそうか」を確かめるところから始めてみてください。
0円でも申告が必要なケースに注意
ただし、配偶者の税額軽減や小規模宅地等の特例を使って税額が0円になる場合は、申告が必要です。
『税金がかからないなら、税理士も申告もいらないよね』と思っていると、ここでつまずきます。特例を使う時ほど、税理士に頼むメリットが大きくなるんです。
税理士に相談・依頼できること
相続で税理士に頼めるのは、税金に関わる部分です。
- 相続税がかかるかの試算
- 土地・株式などの財産の評価
- 小規模宅地等の特例や配偶者の税額軽減が使えるかの判断
- 相続税の申告書の作成と提出
- 準確定申告(亡くなった人の所得税の申告)
- 税務調査への立ち会い
- 生前贈与など、将来の相続税対策の相談

一方で、相続登記の代理は司法書士、遺産分割で揉めた時の交渉や調停の代理は弁護士の仕事です。
税理士事務所によっては、司法書士や弁護士と連携して、まとめて窓口になってくれるところもあります。誰に何を頼むかは税理士・司法書士・弁護士・行政書士の違いで詳しく解説しています。
相続税を税理士に依頼するメリット
土地の評価で税額が変わる
相続税の申告で、いちばん差が出やすいのが土地の評価です。
市街地の土地は路線価で評価しますが、形がいびつな土地や道路に接していない土地、貸している土地などは、評価を下げられる場合があります。
貸家が建っている土地(貸家建付地)は、「自用地評価×(1−借地権割合×借家権割合×賃貸割合)」で評価します。こうした計算に慣れているかどうかで、結果が変わることもあるんです。
特例を使い漏れにくい
自宅の土地は、小規模宅地等の特例を使うと330㎡まで評価額を80%減らせる場合があります。
ただ、同居していたか、持ち家のない別居の親族か(いわゆる家なき子)など、要件が細かく決まっています。使えるかどうかの判断は、税理士に確認しておくのが安心です。
税務調査への備え
相続税は、申告後の税務調査が多い税金です。
国税庁によると、令和6事務年度の相続税の実地調査は9,512件で、申告漏れなどが見つかった割合は82.3%、1件当たりの追徴税額は867万円でした。
税理士の中には、申告書に「書面添付制度」の書類を付けてくれるところもあります。どんな内容を確認して申告書を作ったかを書面で税務署に示す制度で、税理士選びの観点の1つになります。
申告の手順を一通り知っておきたい方は、遺産相続の期限一覧で全体のスケジュールも確認しておきましょう。
土地がある、相続人が多い、申告期限が近い。こうしたケースでは、試算の段階から相続に慣れた税理士に入ってもらうと、手続きがぐっと楽になります。
相続税の申告・相談先に迷ったら
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知り合いに税理士がいない、どこに頼めばいいか分からない。そんな方も多いですよね。
土地や自宅がある、相続人が多いといった場合は、相続税の申告に慣れた税理士に早めに相談すると、手続きがぐっと楽になります。

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自分で申告する場合との違い
『費用をかけずに自分でやりたい』という方もいますよね。法律上は、相続人が自分で申告することもできます。
- 財産が預貯金・上場株式が中心
- 相続人が少なく、分け方がまとまっている
- 特例を使わなくても税額がはっきりしている
- 土地や貸している不動産がある
- 小規模宅地等の特例を使いたい
- 非上場株式や事業用の財産がある
- 申告期限(10か月)まで時間がない
例えば、相続人同士でこんな会話になることがあります。
「預金だけなら自分でできそうだけど、実家の土地もあるんだよね」
「土地の評価で税額が変わるらしいから、そこは一度税理士さんに見てもらおうか」
財産の中身で判断するのが、いちばん分かりやすい基準です。
税理士費用の目安
相続税の申告を税理士に頼んだ時の報酬は、法律で決まった基準がありません。事務所ごとに自由に決められます。
目安としては、遺産総額の0.5〜1%程度と言われることが多いです。土地の数や相続人の人数、財産の種類によって変わります。
見積もりを取る時は、何が基本料金に含まれ、何が追加料金になるのかを確かめておきましょう。
詳しくは相続税の税理士費用・報酬相場でまとめています。
相続に強い税理士に相談する流れ
税理士は、得意な分野がそれぞれ違います。法人の顧問が中心で、相続税の申告はほとんど扱わない事務所もあるんです。
税理士選びで見ておきたいこと
- 相続税申告の実績(件数)があるか
- 書面添付制度に対応しているか
- 見積もりが明確か
- 土地評価の経験があるか
- 話しやすく、質問に分かりやすく答えてくれるか
国税局や税務署で働いていた経験のある、いわゆるOB税理士を探す方もいます。経歴よりも、相続税申告の実績や説明の分かりやすさで比べるのがおすすめです。
選び方は相続に強い税理士の選び方で詳しく解説しています。
相談から申告までの流れ
- 無料相談や面談で、家族構成と財産のおおよその額を伝える
- 見積もりを受け取り、内容に納得したら契約する
- 戸籍、預金の残高証明、固定資産税の課税明細書などの資料を集める
- 税理士が財産を評価し、相続税を試算する
- 遺産の分け方を決め、申告書の内容を確認する
- 税理士が申告書を提出し、相続人が相続税を納める
申告期限は、相続の開始を知った日の翌日から10か月以内です。資料集めと評価に時間がかかるので、四十九日を過ぎた頃には相談を始めておくと余裕が持てます。
無料で相談できる窓口
まずは気軽に聞いてみたいという時は、無料の窓口もあります。
| 窓口 | 相談できること |
|---|---|
| 市区町村の無料相談 | 税理士・弁護士による一般的な相談 |
| 税理士会の相談 | 税金についての相談 |
| 税務署の電話相談センター | 一般的な税の質問 |
| 税理士紹介サービス | 相続税に対応できる税理士の紹介 |
無料相談は時間が限られていることが多いので、家族構成と財産のメモを持っていくと話が早く進みます。
よくある質問
相続税の申告は税理士に頼まないといけませんか?
義務ではありません。相続人が自分で申告することもできます。ただし、他人の申告書を代わりに作って出せるのは税理士だけです。
相続税がかからない場合も税理士に相談した方がいいですか?
遺産が基礎控除以下なら相続税はかからず、申告も原則不要です。ただし、特例を使って0円になる場合は申告が必要なので、迷ったら相談してみてください。
税理士にはいつ相談すればいいですか?
申告期限は相続の開始を知った日の翌日から10か月以内です。財産の評価や資料集めに時間がかかるので、早めの相談がおすすめです。
まとめ
- 相続税の申告は税理士の独占業務。自分で申告することもできる
- 遺産が基礎控除以下なら、相続税も申告も原則不要
- 土地がある、特例を使いたい、相続人が多い時は税理士に頼む人が多い
- 報酬は自由化されており、遺産総額の0.5〜1%程度が目安と言われることが多い
- 相続税申告の実績、書面添付制度、見積もりの明確さで税理士を選ぶ
まずは財産のおおよその額と相続人の人数を書き出し、基礎控除と比べてみてください。






