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親の財産がそれなりにありそうで、相続税対策をしておいたほうがいいのか気になっている。でも、誰に相談すればいいのか分からない。そんな方も多いはずです。
結論から言うと、相続税がかかりそうな家庭なら、相続税対策は税理士に相談するのが近道です。この記事では、相談すべきケースとタイミング、費用の考え方が分かります。
相続税対策は税理士に相談すべき?
相続税の計算・申告は税理士の独占業務で、相続税対策も「今のままだと税額はいくらか」を出すところから始まります。財産が基礎控除(3,000万円+600万円×法定相続人の数)を超えそうなら、生前のうちに税理士へ相談しておくと、使える対策の幅が広がります。基礎控除を明らかに下回るなら、急いで相談する必要はありません。
『銀行や保険の担当者も相続対策の話をしてくれるけど、それじゃダメなの?』と思いますよね。
金融機関や不動産会社の提案も参考になります。ただ、商品の販売とセットになっていることが多いので、税額全体を見て判断するには、税理士の意見も聞いておくと安心なんです。
相続の相談先全体については 相続の相談先と窓口一覧 でまとめています。
まず「相続税がいくらかかるか」を知る
対策の前に、今のままだと相続税がいくらになるかを把握することが大事です。
例えば、夫が亡くなり、妻と子2人が相続するケースで、財産の合計が1億円だったとします。
| 計算の段階 | 金額 |
|---|---|
| 基礎控除(3,000万円+600万円×3人) | 4,800万円 |
| 課税遺産総額(1億円−4,800万円) | 5,200万円 |
| 妻の法定相続分(1/2)にかかる税額 | 2,600万円×15%−50万円=340万円 |
| 子1人の法定相続分(1/4)にかかる税額 | 1,300万円×15%−50万円=145万円 |
| 相続税の総額(340万円+145万円×2人) | 630万円 |
この家族が法定相続分どおりに分けた場合、妻の分(315万円)は配偶者の税額軽減で0円になります。子2人で合計315万円を納める計算です。

『配偶者が全部相続すれば0円になるなら、それがいいのでは?』と考える方もいますよね。
ただ、配偶者が亡くなった時の二次相続では、配偶者の税額軽減が使えません。相続人も子2人だけになるので、基礎控除は4,200万円に減ります。
妻がもともと持っていた財産に、夫から相続した分が上乗せされた状態で次の相続を迎えることになるわけです。
一次相続と二次相続を合わせて、家族全体で納める税金を比べてみる。ここが、税理士に相談する大きな意味なんです。
計算の流れは 相続税とは でも詳しく解説しています。
税理士と考える相続税対策の例
相続税対策の代表的な方法を表にまとめました。どれも要件があるので、使えるかどうかは税理士に確認しながら進めてみてください。
| 対策 | 内容 |
|---|---|
| 暦年贈与 | 受け取る人ごとに年110万円までは贈与税がかからない |
| 相続時精算課税 | 累計2,500万円の特別控除、年110万円の基礎控除あり |
| 贈与税の配偶者控除 | 婚姻20年以上の夫婦で居住用不動産を贈与すると最高2,000万円控除 |
| 生命保険の非課税枠 | 500万円×法定相続人の数まで非課税 |
| 小規模宅地等の特例 | 自宅の土地は330㎡まで評価額を80%減額 |
生前贈与は「7年」に注意
2024年1月1日以降の贈与から、相続開始前7年以内の贈与は相続財産に加算されるようになりました(2031年1月以降の相続で7年になるよう段階的に延長)。
『毎年110万円ずつ渡しておけば大丈夫』と思っていると、亡くなる直前の分は加算されることも。始めるなら早いほど効果が出やすい対策です。
贈与契約書を毎年作る、通帳や印鑑は受け取った人が管理するといった基本も、税理士と一緒に確認しておきましょう。
相続時精算課税は手続きを税理士に頼む人が多い
相続時精算課税は、60歳以上の父母・祖父母から18歳以上の子・孫への贈与で選べる制度です。選ぶには、最初の贈与の翌年2月1日から3月15日までに「相続時精算課税選択届出書」を出します。
一度選ぶと暦年課税に戻れないので、選ぶかどうかの判断が大切です。届出書の作成や贈与税の申告を税理士に頼む場合、費用は事務所ごとの見積もりになります。
相続税対策を相談するタイミング
相談のタイミングは、早いほど選べる対策が増えます。
- 親が元気なうちに、財産の一覧を作って税額の目安を出す
- 贈与や保険など、時間をかけて効く対策を始める
- 自宅の土地の扱いや、誰が何を相続するかを家族で話し合う
- 必要なら遺言書を作り、対策の内容を形にしておく
- 相続が起きたら、10か月以内の申告に向けて同じ税理士に相談する
「父はまだ元気なので、相続の話を切り出しにくくて…」
「税金の話から入ると、意外とスムーズに話せることもありますよ」
こんなふうに、家族で話し合うきっかけ作りから相談できる税理士もいます。
相談先の選び方と費用の考え方
相続税対策の相談先は、税理士のほかにも次のような窓口があります。
- 税理士事務所(相続税の計算と対策の全体設計)
- 税理士会の相談、市区町村の無料相談(一般的な相談)
- 税務署の電話相談センター(一般的な税の質問)
- 金融機関・不動産会社(商品とセットの提案が多い)
税理士を選ぶ時は、相続税申告の実績(件数)、土地評価の経験、見積もりの明確さ、話しやすさを確かめてみてください。選び方の詳しいポイントは 相続に強い税理士の選び方 で解説しています。
税理士報酬は自由化されていて、公的な基準はありません。相続税申告の報酬は「遺産総額の0.5〜1%程度が目安と言われることが多い」ですが、生前対策の相談料は事務所ごとに決め方が違います。最初の相談で、何が費用に含まれるのかを確認しておきましょう。
自宅や賃貸物件などの土地がある、相続人が多い、親が高齢で時間が限られているといった家庭では、早めに相続税に強い税理士へ相談しておくと、対策を選ぶ余裕が持てます。
相続税の申告・相談先に迷ったら
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知り合いに税理士がいない、どこに頼めばいいか分からない。そんな方も多いですよね。
土地や自宅がある、相続人が多いといった場合は、相続税の申告に慣れた税理士に早めに相談すると、手続きがぐっと楽になります。

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相談前に用意しておくもの
相談をスムーズに進めるために、分かる範囲で次のものを用意しておきましょう。
- 家族構成(誰が相続人になるか)
- 預貯金・株式・投資信託の残高の目安
- 土地・建物の固定資産税の課税明細書
- 生命保険の契約内容(契約者・被保険者・受取人)
- これまでにした贈与の記録
- 借入金やローンの残高
財産の一覧は、エクセルや手書きのメモでもかまいません。「どこの銀行に口座があるか」「どこに土地があるか」が分かるだけでも、相談の質がぐっと上がります。
全部そろっていなくても大丈夫です。「だいたいこれくらい」という情報でも、税額の目安を出すことはできます。
よくある質問
相続税対策の相談は無料でできますか?
初回の相談を無料にしている税理士事務所もあります。税理士会や市区町村の無料相談も使えますが、時間が限られるため、具体的な対策の設計は個別の相談で行うのが一般的です。
相続税がかからない家庭でも税理士に相談したほうがいいですか?
財産が基礎控除を明らかに下回るなら、急ぐ必要はありません。ただ、自宅の評価額が分からない、生命保険の扱いが分からないなど、判断に迷う時は一度確認しておくと安心です。
相続税対策の相談と、相続税の申告は同じ税理士に頼むべきですか?
同じ税理士なら財産の状況や対策の経緯を把握しているので、申告がスムーズです。必須ではないので、相性や費用も含めて選びましょう。
まとめ
- 相続税がかかりそうなら、相続税対策は税理士に相談するのが近道
- まず今のままだと税額がいくらかを出してから対策を考える
- 一次相続と二次相続を合わせて考えるのが大事
- 生前贈与の加算は7年に延長されたので、対策は早めに始める
- 税理士報酬は自由化されているので、見積もりの範囲を確認する






