nisaの相続|口座はどうなる?手続きとデメリット・課税

NISAの相続で口座がどうなるかを解説する記事のアイキャッチ

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親が新NISAや積立NISAで投資信託を持っていて、『NISAって相続するとどうなるの?』『非課税のまま引き継げるの?』と戸惑っていませんか。

結論から言うと、NISA口座は相続人に引き継げません。中の株式や投資信託は、相続人の課税口座(特定口座や一般口座)に移して相続します。

この記事を読めば、NISAの相続で口座がどうなるか、手続きの流れ、相続税や所得税の課税、知っておきたいデメリットまでわかります。

目次

NISAの相続で口座はどうなる?

先に結論

NISA口座の名義人が亡くなると、相続人が金融機関に「非課税口座開設者死亡届出書」を出し、NISA口座は廃止されます。中の株式・投資信託は、亡くなった日の終値で取得したものとして、相続人の特定口座や一般口座に移ります。NISAの非課税枠そのものは相続できません。

NISAは、口座を開いた本人だけが使える非課税の仕組みです。そのため、ニーサの口座ごと子どもに引き継ぐことはできないんです。

国税庁のNISAに関するQ&Aでは、名義人が亡くなった時、相続人は死亡を知った日以後、遅滞なく「非課税口座開設者死亡届出書」をNISA口座のある金融機関に出すこととされています。

亡くなるまでの値上がり益は非課税のまま

『非課税が終わるなら、これまでの利益にも税金がかかるの?』と心配になりますよね。

実は、亡くなった日までの値上がり益には所得税がかかりません。相続人は、亡くなった日の終値で新しく買ったものとして扱われるからです。

この扱いは、国税庁のタックスアンサー(1464「譲渡した株式等の取得費」)にも書かれています。

例えば、親が100万円で買った投資信託が、亡くなった日に150万円になっていたとします。相続人の取得価額は150万円になるので、その後150万円で売っても所得税はかかりません。

NISA口座の名義人が亡くなった後の流れを示した図解

NISAの相続手続きの流れ

NISAの相続手続きは、一般の証券口座の相続とほぼ同じ流れです。違うのは、死亡届出書を出す点です。

NISAを相続する流れ
  1. 証券会社・銀行に名義人が亡くなったことを連絡する
  2. 非課税口座開設者死亡届出書と相続手続きの書類を受け取る
  3. 遺言書や遺産分割協議で、誰がNISAの中身を相続するか決める
  4. 戸籍謄本・遺産分割協議書などの必要書類を出す
  5. 相続人の特定口座・一般口座に株式や投資信託を移す

相続人がその金融機関に口座を持っていない場合は、先に口座を開くことになります。NISAは複数の金融機関に分かれていることもあるので、通帳の入出金や郵便物から探してみてください。

戸籍の束の代わりに、法務局で無料交付される法定相続情報一覧図の写しを使える金融機関もあります。相続手続き全体の進め方は相続手続きの流れで確認できます。

NISAの相続でかかる税金(課税)

NISAの相続で気をつけたいのは、所得税と相続税で扱いが違う点です。

税金NISAの中身を相続した時の扱い
所得税(売却益・配当)亡くなるまでの値上がり益は非課税。相続後に売った利益や受け取った配当は課税
相続税NISAでも非課税にならない。他の財産と合わせて相続税の対象になる

ここが大事なところです。NISAは「運用益に所得税がかからない制度」で、相続税まで非課税にする制度ではありません。

上場株式は、亡くなった日の終値と、その月・前月・前々月の終値の平均のうち、最も低い価格で評価します。この金額が預貯金や自宅などと合算されます。

遺産の合計が「3,000万円+600万円×法定相続人の数」を超えると相続税がかかります。基本の仕組みは相続税とはを見てみてください。

株式や投資信託がほかにもある、評価のやり方がわからない、遺産が基礎控除を超えそう。こんな方は、財産の評価から税理士に頼むと申告まで迷わず進められます。

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NISAの相続のデメリット

『NISAなら相続でも得なんでしょ?』と思っていた方も多いはずです。ただ、知っておきたいデメリットもあります。

NISAの相続で知っておきたいこと
  • 非課税枠は引き継げず、相続人の課税口座に移る
  • 相続後の値上がり益や配当には税金がかかる
  • 含み損があっても、その損を相続人の利益と相殺できない
  • 手続きが終わるまで売れないので、その間の値動きを受ける
  • 相続税の計算では非課税にならない

含み損は引き継げない

取得価額が亡くなった日の終値に置き換わるため、親の時代の含み損はなかったことになります。

例えば、200万円で買って亡くなった日に150万円だった投資信託は、相続人にとって150万円で買ったものになります。親の50万円の損を、相続人の他の利益と相殺することはできません。

手続き中の値動き

相続手続きが終わるまでは、相続人が売ることはできません。遺産分割がまとまらないと、その間に値下がりすることも。

「兄弟で話し合いが長引いて、その間に価格が下がってしまった」
「早めに誰が相続するか決めておけばよかったね」

こんなことにならないよう、金融資産だけでも先に分け方を決めるのも一つの方法です。

相続したお金の資産運用はどうする?

相続した預貯金を、自分のNISAで運用したいと考える方もいますよね。相続人自身のNISA口座で、新たに買うことはできます。

ただし、相続税の納付は原則として現金一括です。相続税がかかりそうなら、申告期限の10か月以内に払う分を先に確保しておきましょう。

相続した株式をそのまま持ち続けるか、売って現金で分けるかも、相続人どうしで決めることです。親の遺産の分け方は親の遺産相続でも解説しています。

NISAを持っている親が今からしておきたいこと

ここまで読んで、『親が元気なうちに何か準備できないかな』と感じた方もいると思います。

NISAの相続で困りやすいのは、どこの金融機関に口座があるか家族が知らないケースです。ネット証券は通帳も郵便物も少ないので、見つけにくいんです。

親子で話しておきたいこと
  • NISA口座がある証券会社・銀行の名前
  • 新NISA・積立NISAで何を買っているか
  • ログイン情報ではなく、口座の有無だけでも共有する
  • 遺言書を書くなら、誰に株式や投資信託を残すか

例えば、こんな声かけから始めるのも一つです。

「もしもの時に困らないように、口座のある会社だけ教えておいて」

金額まで聞き出す必要はありません。どこに口座があるかがわかるだけで、相続手続きの負担はぐっと軽くなります。

よくある質問

新NISAで買った投資信託は相続できますか?

相続できます。ただし、NISA口座のままでは引き継げず、相続人の特定口座や一般口座に移して受け取ります。非課税枠は相続できません。

NISAの相続で所得税はかかりますか?

亡くなった日までの値上がり益にはかかりません。相続人は亡くなった日の終値で取得したものとして扱われ、相続後に売った利益や配当には所得税がかかります。

積立NISAも相続税の対象になりますか?

対象になります。NISAは運用益の所得税を非課税にする制度で、相続税は非課税になりません。他の財産と合わせて基礎控除を超えるかで判断します。

まとめ

この記事の要点
  • NISA口座は相続できず、名義人が亡くなると死亡届出書を出して廃止される
  • 中身の株式・投資信託は相続人の特定口座や一般口座に移る
  • 亡くなった日までの値上がり益は非課税、相続後の利益は課税
  • NISAでも相続税は非課税にならない
  • 含み損は引き継げず、手続き中の値動きにも注意

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