他人が遺産相続(遺贈)で財産をもらった時の税金|相続税との違い

相続人以外が遺贈で財産をもらった時の税金を解説する記事のアイキャッチ

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お世話になった人から、遺言で財産を残してもらった。親族ではない他人なのに、税金はどうなるのか気になりますよね。逆に、相続人以外に財産を残したいと考えている方もいるはずです。

結論から言うと、遺言で財産をもらう「遺贈」には、贈与税ではなく相続税がかかります。ただ、相続人が受け取る時とは違うルールがいくつかあります。違いと計算例を順番に見ていきます。

目次

相続人以外が遺贈でもらった時の税金は?

先に結論

遺言で相続人以外の人が財産をもらった場合も、かかるのは相続税です。ただし、配偶者・子・父母以外の人は税額が2割加算されます。また、生命保険金の非課税枠は使えず、基礎控除は法定相続人の数だけで決まります。期限は相続人と同じく、知った日の翌日から10か月以内の申告です。

遺贈とは、遺言によって財産を渡すことです。相続人以外の人、例えば内縁の配偶者や友人、お世話になった人にも渡せます。

『タダでもらうのだから贈与税では?』と思う方も多いですよね。実は、亡くなったことをきっかけに受け取る財産は、遺言による場合も相続税の対象なんです。

相続人が相続する場合との違い

項目相続人(配偶者・子)相続人以外(遺贈)
かかる税金相続税相続税
税額の2割加算なしあり
生命保険金の非課税枠使える使えない
基礎控除の人数に入るか入る入らない
配偶者の税額軽減配偶者は使える使えない(内縁の配偶者も)
不動産の登記の税率0.4%2%
相続人が相続した場合と、相続人以外が遺贈で受け取った場合の相続税のルールの違いを比べた図解

2割加算は、配偶者と一親等の血族(子・父母)以外が財産を取得した時にかかります。他人だけでなく、兄弟姉妹や孫養子も対象です。

『孫にも少し残したい』と遺言を書く方は多いですよね。孫が遺贈で受け取る場合も、代襲相続人でなければ2割加算の対象になります。

どのくらい負担が変わるのか、具体的な数字で見てみましょう。

遺贈の相続税の計算例

例えば、子1人が相続人で、内縁の妻に遺言で財産を残したケースで計算してみます。遺産は6,000万円で、子が4,500万円、内縁の妻が1,500万円を受け取ったとします。

計算の段階金額
遺産の合計6,000万円
基礎控除(法定相続人1人)3,600万円
課税遺産総額2,400万円
相続税の総額(2,400万円×15%−50万円)310万円
子の税額(310万円×3/4)232万5,000円
内縁の妻の税額(310万円×1/4)77万5,000円
内縁の妻の2割加算後93万円

内縁の妻は相続人ではないので、基礎控除の人数に入りません。配偶者の税額軽減も使えず、さらに2割加算がかかります。

『法律上の妻なら税金がかからなかったのに』という差が出るのは、このためなんです。

生前贈与の加算にも注意

遺贈で財産を取得した人は、亡くなる前の一定期間に受けた贈与も、相続財産に加算されます。2024年1月1日以降の贈与からは、この期間が段階的に7年まで延びます。

一方で、遺贈で何も受け取らない孫などは、原則として加算の対象外です。遺贈するかどうかで、生前贈与の扱いまで変わるんですね。

相続人以外に財産を残す場合は、2割加算や登記の税金まで含めて計算しないと、受け取る人の負担が読めません。遺言を作る前や、遺贈を受けて申告が必要か迷った時は、税理士に試算してもらうと安心です。

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遺贈で受け取る時に知っておきたいこと

不動産を遺贈で受け取った場合

相続人以外が遺贈で不動産を受け取ると、登記の登録免許税は固定資産税評価額×2%です。相続人なら0.4%なので、5倍の差があります。

例えば、評価額1,000万円の土地なら、相続人は4万円、相続人以外は20万円です。また、受け取り方によっては不動産取得税がかかることもあるので、都道府県の窓口で確認しておきましょう。

遺贈は断ることもできる

遺言で渡す財産を特定した「特定遺贈」は、受け取る人が放棄できます。遺産の割合で渡す「包括遺贈」は、相続人と同じように借金も引き継ぐので、放棄するなら3か月以内に家庭裁判所へ申述します。

「遺贈を受けたら、申告は自分でするの?」
「受け取った人も申告が必要です。相続人と一緒に1つの申告書で出すこともできますよ」

遺贈と相続の違いは 遺産相続でかかる税金は? で、不動産の評価は 不動産の相続税評価額の調べ方 で確認できます。

よくある質問

遺贈で財産をもらった他人も、相続税の申告が必要ですか?

遺産の合計が基礎控除を超えれば、遺贈で受け取った人も申告と納税が必要です。期限は、遺贈があったことを知った日の翌日から10か月以内です。

法定相続人以外が受け取った生命保険金に非課税枠はありますか?

ありません。生命保険金の非課税枠(500万円×法定相続人の数)は、相続人が受け取った分にだけ使えます。

遺贈で受け取った財産に贈与税がかかることはありますか?

遺言による遺贈は相続税の対象で、贈与税はかかりません。亡くなる前に渡された財産は、贈与税の対象になります。

まとめ

この記事の要点
  • 相続人以外が遺贈で受け取った財産も、贈与税ではなく相続税の対象
  • 配偶者・子・父母以外は2割加算。生命保険金の非課税枠も使えない
  • 基礎控除は法定相続人の数だけで決まり、受遺者は人数に入らない
  • 不動産の登録免許税は2%。包括遺贈を放棄するなら3か月以内
相続の手引き

相続の手引き 編集部

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