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相続税の申告を終えてほっとしたのもつかの間、『税務調査って本当に来るの?いつ来るの?』と不安になっている方も多いはずです。
結論から言うと、相続税の税務調査に決まった時期はなく、申告からしばらくたってから税務署から連絡が来るのが一般的です。調査が入ると、何らかの申告漏れを指摘される割合がかなり高いのも特徴です。
この記事を読めば、調査の確率や対象になりやすいケース、今のうちにできる備えがわかります。
相続税の税務調査はいつ来る?何年後まで?
- 相続税の税務調査は、申告書を出した直後ではなく、しばらくたってから税務署から電話や文書で連絡が来るのが一般的です。
- 来る時期は決まっておらず、申告した年のうちに来るとは限りません。
- 申告していない場合(無申告)も調査の対象になります。
- 調査の前には事前の連絡があり、いきなり自宅に来るケースは一般的ではありません。
税務署は、提出された申告書と、金融機関や役所から集めた資料を照らし合わせて調査先を選びます。その作業に時間がかかるので、申告からすぐに連絡が来ることは少ないんです。
『3年たったから、もう安心だよね?』と考える方もいますよね。ただ、税務署が税額を直せる期間はもっと長く、仮装や隠ぺいがあった場合はさらに長くなります。
何年後なら来ない、と区切れるものではありません。申告の内容に自信を持てるようにしておくことが何よりの備えです。
ちなみに、納めすぎに気づいた時の更正の請求は、原則として法定申告期限から5年以内です。申告の期限そのものは相続税の申告期限・納付期限で解説しています。
相続税の税務調査の確率はどれくらい?
国税庁の公表データを見ると、調査の規模がつかめます。
| 項目 | 数字 |
|---|---|
| 相続税の課税対象になった被相続人(令和5年分) | 約15.6万人 |
| 実地調査の件数(令和6事務年度) | 9,512件 |
| 実地調査で申告漏れ等があった割合 | 82.3% |
| 実地調査1件あたりの追徴税額 | 867万円 |
| 簡易な接触(文書・電話・来署依頼)の件数 | 21,969件 |
| 無申告事案に対する実地調査の件数 | 650件 |
年が違うので単純な割り算はできませんが、自宅などに来る実地調査はすべての申告が対象になるわけではありません。
一方で、調査に入られると8割を超える割合で申告漏れなどが見つかっています。税務署が「何かありそうだ」と見込んだ申告を選んで調査している、ということなんです。
最近は、文書や電話で申告の誤りを指摘する「簡易な接触」も増えています。実地調査ほど大がかりではありませんが、修正申告を求められることがあります。
税務調査の対象になりやすいケース
実地調査は、資料から申告額が少ないと見込まれる申告や、申告義務があるのに申告していないと見込まれるケースが中心です。
- 亡くなる前に、被相続人の口座からまとまった現金が引き出されている
- 家族名義の預金(名義預金)があるのに、相続財産に入れていない
- 相続開始前7年以内の生前贈与を加算していない(2024年1月1日以降の贈与から)
- 遺産の額が大きいのに、預貯金の残高が少なすぎる
- 海外の資産がある
- 申告が必要なのに申告していない
実際に国税庁の調査事例でも、相続開始前に引き出した現金を相続人の自宅で保管し、申告から外していたケースが紹介されています。
名義預金は「誰のお金か」で判断される
子供や孫の名前の口座でも、お金を出したのが被相続人で、通帳や印鑑も被相続人が管理していたら、相続財産として扱われます。
『子供名義だから、子供のお金でしょ?』と思いがちですが、名義だけでは決まらないんです。
例えば、母が毎年こつこつ孫名義の口座に入金していて、通帳も印鑑も母が持っていたケース。孫はその口座の存在を知らなかった、となると名義預金と見られやすくなります。
贈与として認めてもらうには、贈与契約書を作る、通帳と印鑑を受け取った人が管理する、といった形を整えておくのが基本です。
通帳は何年分見られる?
調査では、被相続人だけでなく家族の通帳も確認されることがあります。税務署は金融機関に過去の取引を照会できるからです。
何年分と決まっているわけではありません。ただ、生前贈与の加算が7年に延びたこともあり、少なくとも直近の数年分の大きな入出金は説明できるようにしておきましょう。
相続税の税務調査の流れ
相続 税務調査の体験談をブログで探す方も多いですが、流れ自体はおおむね共通しています。

- 税務署から税理士(または相続人)に電話で連絡が来る
- 調査の日程と場所を調整する
- 自宅などで、被相続人の生前の様子や財産の管理について聞き取りを受ける
- 通帳・印鑑・郵便物などを確認される
- 指摘があれば、修正申告をして追加の税金を納める
当日は、被相続人の趣味や仕事、お金の管理を誰がしていたかといった雑談のような質問も多いです。その答えが財産の確認につながることもあります。
「お父さんは、普段どこの銀行を使っていましたか?」
「近所の銀行と、昔勤めていた会社の近くの銀行です」
こんなやり取りから、申告書に載っていない口座が見つかることもあるんです。
申告漏れが見つかると、不足分の税金に加えて延滞税や過少申告加算税がかかることがあります。隠ぺいや仮装があれば重加算税の対象です。
書面添付制度で調査の前に税理士が説明できる
税理士が申告書を作る時、どんな資料をどう確認したかを書いた書面を添付できます。これが書面添付制度です。
この書面が付いた申告書について税務署が調査をしようとする時は、先に税理士に意見を聞く機会が設けられます。そこで疑問が解消すれば、実地調査まで進まないこともあります。
相続税 書面添付の記載例を気にする方もいますが、書面は税理士が作るものです。依頼先を選ぶ時に、書面添付に対応しているかを聞いてみてください。
税務調査で指摘されやすいのは、名義預金や生前の現金の動き、土地の評価です。財産が多い、家族名義の口座がある、申告内容に不安がある、という方は、相続税に強い税理士に申告前から相談しておくと安心です。
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税務調査が少額でも来る?申告不要の人は?
『遺産が少ないから、調査は関係ないよね?』という方もいますよね。
確かに、相続税の基礎控除(3,000万円+600万円×法定相続人の数)以下なら申告は不要で、調査の心配も基本的にありません。
ただ、配偶者の税額軽減や小規模宅地等の特例で税額が0円になる場合は、申告が必要です。申告をしないと特例が使えず、無申告として扱われてしまいます。
申告が必要かどうかの判断は相続税がかからない場合の手続きで確認できます。申告の流れは相続税申告のやり方をどうぞ。
よくある質問
相続税の税務調査は申告から何年後に来ますか?
決まった時期はありません。申告書の提出からしばらくたってから連絡が来るのが一般的で、数年後に来ることもあります。
相続税の税務調査の確率はどれくらいですか?
令和6事務年度の実地調査は9,512件で、課税対象の被相続人(令和5年分 約15.6万人)の一部です。ただし調査に入ると82.3%で申告漏れ等が見つかっています。
税務調査で通帳は何年分見られますか?
何年分と決まってはいません。生前贈与の加算期間も踏まえ、過去の大きな入出金は説明できるよう記録を残しておくと安心です。
まとめ
- 相続税の税務調査に決まった時期はなく、申告からしばらくたって連絡が来るのが一般的です。
- 令和6事務年度の実地調査は9,512件、申告漏れ等の割合は82.3%です。
- 名義預金や生前の現金の引き出しは、調査で確認されやすいポイントです。
- 書面添付制度を使うと、実地調査の前に税理士が説明する機会があります。
- 特例で税額0円になる場合も申告が必要です。






