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生活保護を受けている中で、親や兄弟が亡くなって遺産が入ることになった。『相続したら保護はどうなるの?黙っていたらばれない?』と不安になっている方も多いはずです。
結論から言うと、生活保護を受けている人が遺産を相続したら、金額にかかわらず福祉事務所(ケースワーカー)に届け出る必要があります。届け出ずに保護費を受け取り続けると、不正受給として扱われるおそれがあります。
この記事では、相続した後に保護費がどうなるか、届け出の流れ、相続放棄を考える時の注意点がわかります。
生活保護受給者が遺産相続したらどうなる?
- 生活保護を受けていても、遺産を相続することはできます。
- 相続した財産は収入として扱われ、福祉事務所への届け出が必要です。
- 金額によっては、それまでに受け取った保護費の返還を求められたり、保護が停止・廃止されたりします。
- 届け出ずに保護費を受け取り続けると、不正受給として返還を求められ、悪質な場合は刑事罰の対象にもなります。
生活保護は、持っている資産や能力を活用しても生活できない人を支える制度です。だから、相続でお金や不動産が入れば、まずそれを生活に使うことが求められます。
『せっかくの遺産なのに、保護が止まるなんて』と感じますよね。ただ、これは制度の考え方として決まっていることなんです。
相続そのものの基本は相続とはで解説しています。
遺産相続はばれる?届けないとどうなる?
『少額なら黙っていてもばれないのでは』という声を見かけることもあります。でも、隠し通せると考えない方がいいです。
福祉事務所には、受給者の預金や資産を金融機関などに照会して調べる権限があります。相続の手続きで口座にお金が入れば、調査の中でわかることがあるんです。

- 受け取りすぎた保護費の返還を求められる
- 不正受給と判断されると、返還額に上乗せして徴収されることがある
- 悪質な場合は、刑事罰の対象になることもある
- 福祉事務所との信頼関係が崩れ、その後の支援が受けにくくなる
「現金で受け取ればばれない」は本当?
知恵袋などでは『現金の手渡しなら記録が残らない』という書き込みを見かけることもありますよね。
でも、遺産の預金を解約する時は、銀行に相続人全員の書類を出します。不動産の名義変更も法務局に記録が残ります。手渡しにしたから記録が消えるわけではないんです。
「兄弟が全部受け取ったことにする」は大丈夫?
自分の取り分を兄弟の名義にしておき、後でこっそり受け取る。こうした方法も、資産を隠したと見られれば不正受給になります。
本当に兄弟に譲るつもりなら、遺産分割協議でそう決めることはできます。ただ、それもケースワーカーに事情を伝えたうえで進めておきましょう。
届け出をすれば、不正受給にはなりません。正直に伝えておくことが、自分を守ることにもつながります。
相続した時の届け出の流れ
相続が起きたら、遺産を受け取る前の段階から担当のケースワーカーに相談しておくのが安心です。
- 家族が亡くなり、自分が相続人になったことをケースワーカーに伝える
- 遺産の内容(預金・不動産・借金など)がわかったら報告する
- 遺産分割が決まり、お金や財産を受け取ったら金額を届け出る
- 福祉事務所の判断に従い、保護費の返還や保護の停止・廃止の手続きをする
50万円・100万円なら?金額で変わること
相続した金額が少なければ、保護は続いたまま、受け取った額に応じて保護費が調整されることが多いです。金額が大きく、しばらく生活できるほどなら、保護が停止・廃止になることもあります。
具体的にいくらならどうなるかは、世帯の人数や地域、生活状況によって違います。50万円でも、200万円でも、500万円でも、まず届け出て判断を仰ぐという流れは同じです。
保護費の返還を求められるのはなぜ?
相続は、亡くなった時点で財産を受け継いだことになります。その時点で資力があったと考えられるので、実際にお金が入るまでに受け取った保護費の返還を求められることがあるんです。
例えば、親が亡くなってから遺産分割がまとまるまで数か月かかったケース。その間に受け取った保護費が、返還の対象になることがあります。
不動産を相続した時は
実家などの不動産を相続した場合も、資産として扱われます。住んでいる家なら持ち続けられることもありますが、住まない土地や家は、売って生活費に充てるよう求められることがあります。
不動産を相続したら、名義を変える相続登記も必要です。相続で取得したと知った日から3年以内が期限なので、ケースワーカーと相談しながら進めてみてください。
生活保護を受けていても相続放棄はできる?
『返還や手続きが大変なら、相続放棄した方がいいのでは』と考える方もいますよね。
相続放棄は、相続人一人ひとりが自由に決められる手続きです。亡くなった人に借金が多い場合は、放棄を考えるのも自然な選択です。
ただ、プラスの財産が多いのに放棄すると、福祉事務所から「活用できる資産を放棄した」と見られることがあります。放棄する前に、ケースワーカーに相談しておきましょう。
- 亡くなった人の借金と財産、どちらが多いか
- 相続の開始を知ってから3か月以内か
- 遺産の預金などに、まだ手をつけていないか
- ケースワーカーに相続の事情を伝えているか
相続放棄の期限は、相続の開始を知った時から3か月以内です。家庭裁判所への申述の費用は、申述人1人につき収入印紙800円と郵便切手などです。
遺産分割協議で「自分は何も受け取らない」と決めることもできます。ただ、これは相続放棄とは違い、借金の支払い義務は残ります。
認知症の家族がいる時は
相続人の中に判断能力が十分でない人がいると、遺産分割協議が進まないこともあります。その場合は成年後見の手続きが必要になることもあるので、認知症の人の相続も参考にしてみてください。
生活保護を受けている人に相続税はかかる?
相続税は、遺産全体の額が基礎控除を超えた時にかかります。基礎控除は「3,000万円+600万円×法定相続人の数」です。
例えば、相続人が子2人なら4,200万円までは相続税がかかりません。生活保護を受けているかどうかとは関係なく、遺産の額で決まります。
遺産に不動産が多い、ほかの相続人と分け方を相談したいなど、相続税がかかりそうな規模の遺産なら、税理士に一度相談しておくと安心です。
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よくある質問
生活保護を受けている人が生命保険金を受け取った場合も届け出が必要ですか?
必要です。生命保険金は相続財産とは別の扱いですが、生活保護では収入として扱われるので、ケースワーカーに届け出ましょう。
親が生活保護を受けていた場合、子が相続する財産はありますか?
生活保護を受けていても、少額の預金や家財が残ることはあります。借金がある場合もあるので、財産と借金の両方を確認してから、相続するか放棄するかを考えましょう。
遺産相続の後、また生活に困ったら生活保護を受けられますか?
相続した財産を生活に使い、再び生活に困るようになれば、改めて申請できます。
相続したお金を家族に渡してしまったらどうなりますか?
資産を隠したと見られ、不正受給と判断されるおそれがあります。受け取ったお金はそのまま残し、ケースワーカーに相談してください。
まとめ
- 生活保護を受けていても相続はでき、相続した財産は収入として届け出が必要
- 届け出ずに保護費を受け取り続けると、不正受給として返還や刑事罰の対象になりうる
- 金額によって、保護費の返還や保護の停止・廃止になる
- 相続放棄は3か月以内で、する前にケースワーカーに相談しておく






