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相続の本やニュースで「単独相続」「均分相続」「長子相続」という言葉を見て、『結局どう違うの?』と思った方も多いはずです。
結論から言うと、単独相続は「1人の相続人が遺産をすべて受け継ぐこと」です。今の法律の基本は、同じ順位の相続人が同じ割合で受け継ぐ均分相続なんです。
この記事を読むと、相続の形態ごとの意味と、今の法律で単独相続になるのはどんな時かがわかります。
単独相続とは?
- 単独相続は、1人の相続人が遺産をすべて受け継ぐことです。
- 相続人が最初から1人しかいない場合と、話し合いや遺言で1人にまとめる場合があります。
- 相続人が複数いる状態は「共同相続」と呼ばれます。
- 今の民法は、同じ順位の相続人を平等に扱う均分相続が基本です。
単独相続という言葉は、使われる場面で少し意味が変わります。大きく分けると、次の2つの意味で使われているんです。
1つは、相続人がもともと1人しかいないケースです。例えば、配偶者がすでに亡くなっていて、子が1人だけという場合がこれにあたります。
もう1つは、相続人は複数いるけれど、遺産分割や遺言の結果、1人がすべてを受け継ぐケースです。「実家も預金も長男が1人で相続する」といった形ですね。
共同相続との違い
相続人が2人以上いる時は、遺産を分けるまでの間、全員で共有している状態になります。これを共同相続といいます。
共同相続のあと、話し合いで1人にまとめれば、結果として単独相続になります。誰が相続人になるかは法定相続人とはで確認できます。
相続の形態をまとめて比べる
相続の形には、時代や地域によっていろいろなものがあります。主なものを表にまとめました。
| 形態 | 意味 | 今の日本では |
|---|---|---|
| 単独相続 | 1人がすべてを受け継ぐ | 相続人が1人の時や、話し合い・遺言でまとめた時に起こる |
| 共同相続 | 複数の相続人が受け継ぐ | 相続人が複数いれば、まずこの状態になる |
| 均分相続 | 同じ順位の相続人が同じ割合で受け継ぐ | 今の民法の基本 |
| 長子相続 | 長男(長子)がすべて受け継ぐ | 法律上の決まりはない |
| 末子相続 | 末っ子が受け継ぐ | 法律上の決まりはない |
| 世襲相続 | 家業や地位を代々子が継ぐ | 財産の相続とは別の慣習 |

長子相続とは?家督相続との関係
『昔は長男が全部継ぐものだった』と聞いたことがありますよね。
長子相続は、長男などの長子が家の財産をすべて受け継ぐ形です。戦前の日本では、家督相続という仕組みのもとで、戸主の地位と財産を原則として長男1人が受け継いでいました。
戦後の民法改正で家督相続はなくなり、今は子どもであれば長男も次男も長女も同じ割合です。それでも「家は長男が継ぐもの」という考え方が、今も残っている家庭は少なくありません。
長男が独り占めしようとしている時の対処は相続争い・相続問題の対処法で解説しています。
末子相続とは
末子相続は、末っ子(最後に生まれた子)が家や財産を受け継ぐ形です。上の子から順に独立して家を出ていき、最後に残った末っ子が親と暮らして家を継ぐ、という考え方からきています。
日本の一部の地域や、海外の一部の社会で見られた慣習として知られています。今の日本の法律に、末子相続の決まりはありません。
世襲相続とは
世襲相続は、家業や地位、名跡などを代々子どもが受け継ぐことを指す言葉です。家業を継ぐ・お店を継ぐ、という意味で使われることが多いですね。
ただ、家業を継いだからといって、財産も多く相続できるわけではありません。事業用の財産を後継者にまとめたい時は、遺言や生前の準備で形を整えておく必要があります。
均分相続とは?今の法律の基本
均分相続は、同じ順位の相続人が同じ割合で遺産を受け継ぐ形です。今の民法は、この考え方を基本にしています。
例えば、父が亡くなり、母と子2人が相続するケースで考えてみましょう。配偶者と子の場合は2分の1ずつなので、母が2分の1、子2人が4分の1ずつです。
| 相続人の組み合わせ | 配偶者 | 子・父母・兄弟姉妹 |
|---|---|---|
| 配偶者と子 | 2分の1 | 2分の1を人数で均等に分ける |
| 配偶者と父母 | 3分の2 | 3分の1を人数で均等に分ける |
| 配偶者と兄弟姉妹 | 4分の3 | 4分の1を人数で均等に分ける |
子どもの間では、長男か次男か、結婚しているかどうかで差はありません。ここは誤解されやすいところなんです。
部分相続・簡易相続という言葉の意味
『部分相続』『簡易相続』という言葉を見かけることもありますよね。ただ、どちらも法律で決まった用語ではありません。
部分相続は、遺産の一部だけを先に分けることを指して使われることが多いです。法律上は「一部分割」と呼ばれ、例えば預金だけ先に分けて、不動産は後で話し合う、といった形がとれます。
簡易相続は、遺産が少ない時などに手続きを簡単に済ませる、という意味で使われることがあります。法律上の特別な手続きがあるわけではないので、どの手続きのことを指しているかを確認してみてください。
単独相続にする時の注意点
話し合いで1人がすべてを受け継ぐ場合は、相続人全員の合意が必要です。合意した内容は遺産分割協議書にまとめ、全員が実印を押します。
相続人がもともと1人だけなら、話し合う相手がいないので遺産分割協議書は要りません。銀行や法務局では、戸籍謄本などで相続人が1人だけだと示して手続きを進めます。
「全部もらう代わりに、ほかの兄弟にお金を払う」という分け方(代償分割)もあります。不動産のように分けにくい財産を1人がまとめる時によく使われます。
例えば、話し合いはこんなふうに進みます。
「実家は兄さんが継いで、そのかわり私に代償金を払ってもらう形でどう?」
「それなら預金と合わせて計算し直そうか」
単独相続でも相続税はかかる?
単独相続でも、遺産の合計が基礎控除を超えれば相続税がかかります。基礎控除は「3,000万円 + 600万円 × 法定相続人の数」です。
相続人が子1人だけなら、基礎控除は3,600万円です。相続人が少ないほど基礎控除も小さくなるので、単独相続のほうが相続税がかかりやすい面があります。
相続税の仕組みは相続税とはで詳しく解説しています。実家の土地がある、預金と合わせて基礎控除を超えそう、という方は、税理士に評価と申告をまとめて任せると安心です。
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よくある質問
単独相続とはどういう意味ですか?
1人の相続人が遺産をすべて受け継ぐことです。相続人が1人しかいない場合のほか、話し合いや遺言で1人にまとめた場合も単独相続と呼ばれます。
今でも長子相続は認められていますか?
法律上の決まりとしてはありません。ただし、相続人全員が合意すれば、長男がすべてを受け継ぐ分け方にすることはできます。
均分相続とは何ですか?
同じ順位の相続人が同じ割合で遺産を受け継ぐ形です。今の民法の基本で、子どもの間では長男か次男かで差はありません。
相続人が1人だけの単独相続でも、相続税の申告は必要ですか?
遺産の合計が基礎控除(相続人1人なら3,600万円)を超えれば必要です。超えなければ申告は要りませんが、小規模宅地等の特例を使って0円にする場合は申告が必要です。
まとめ
- 単独相続は、1人の相続人が遺産をすべて受け継ぐことです。
- 相続人が複数いれば、まず共同相続の状態になります。
- 今の民法は均分相続が基本で、長子相続や末子相続の決まりはありません。
- 1人にまとめるには相続人全員の合意と遺産分割協議書が必要です。
- 相続人が1人だと基礎控除は3,600万円で、相続税がかかりやすくなります。






