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兄弟で『実家は長男が継ぐ』と話はついたけれど、口約束のままで大丈夫か不安になりますよね。
結論から言うと、相続の合意は書面に残しておくのが安心です。不動産や預金の名義変更に使うなら「遺産分割協議書」、それ以外の約束ごとは「同意書・念書・覚書」で残すのが基本です。
この記事では、それぞれの書き方を文例つきで紹介します。
相続同意書と遺産分割協議書は何が違う?
- 相続同意書は、ある内容に「同意します」と相続人が署名する書面です。決まった書式はありません。
- 遺産を誰がどう分けるかを決めた正式な書面は「遺産分割協議書」で、相続人全員の署名と実印が要ります。
- 登記や銀行の手続きでは、同意書ではなく遺産分割協議書や金融機関の所定用紙を求められることが多いです。
『同意書があれば手続きできる』と思っている方も多いはずです。
ただ、法務局や銀行は、遺産分割協議書や所定の書類で確認するのが一般的です。同意書は、家族の間で「合意した事実」を残すための書面と考えておきましょう。
| 書面 | 主な使い道 |
|---|---|
| 遺産分割協議書 | 誰がどの財産を相続するかを決める。登記や銀行手続きに使う |
| 相続同意書 | 特定の内容(例: 1人が全部相続する)に同意したことを残す |
| 念書 | 1人が相手に約束したことを書いて渡す |
| 覚書 | 当事者双方で取り決めた細かい約束を残す |
| 領収書・受領書 | 遺産や代償金を受け取ったことを確認する |

口約束だけだと何が困る?
相続の口約束も、話し合いで合意したこと自体は意味があります。ただ、後で『そんなこと言っていない』と言われると、証明が難しくなるんです。
例えば、こんな場面です。
「お母さんの介護をした分、預金は多めにもらうって言ったよね」
「そんな約束、覚えてないよ」
こうしたすれ違いを防ぐために、書面に残しておく意味があります。揉めてしまった時の考え方は相続争い・相続問題でも解説しています。
相続同意書・念書の文例とテンプレート
ここでは、そのまま書き写して使える形の文例を紹介します。ダウンロード用のファイルを探すより、手書きやパソコンで作ったほうが早いことも。
相続同意書の文例
被相続人 ○○○○(令和○年○月○日死亡)の相続について、私は、被相続人の遺産のうち下記の不動産を相続人 ○○○○ が単独で相続することに同意します。
記 所在 ○○市○○町○丁目/地番 ○番○/地目 宅地/地積 ○○平方メートル
令和○年○月○日 住所 ○○○○ 氏名 ○○○○(署名・押印)
ポイントは、誰の相続か、何に同意するのかを特定できるように書くことです。不動産は登記事項証明書のとおりに書くと間違いがありません。
念書・覚書の文例
念書は「私は〜を約束します」と1人が書く形、覚書は「甲と乙は〜を合意した」と双方が署名する形です。
相続人 甲(○○○○)と相続人 乙(○○○○)は、被相続人 ○○○○ の相続について、次のとおり合意した。
第1条 甲は、実家の土地建物を相続する代わりに、乙に代償金として金○○円を支払う。
第2条 甲は、前条の金員を令和○年○月○日までに乙の指定口座に振り込む。
令和○年○月○日 甲 住所・氏名(署名・押印) 乙 住所・氏名(署名・押印)
『念書と覚書、どちらを使えばいいの?』と迷いますよね。双方が約束する内容なら覚書、一方だけが約束するなら念書と考えると分かりやすいです。
書く時のチェック
- 被相続人の氏名と亡くなった日を書く
- 財産は、ほかと区別できるように特定する(口座番号・地番など)
- 日付、住所、氏名を書き、署名・押印する(実印+印鑑登録証明書だとより確か)
- 当事者の人数分を作り、それぞれが保管する
遺産を分けた時の領収書・受領書の書き方
相続で現金を受け渡した時は、領収書や受領書を作っておくと後で困りません。代償金を払った側にとっては、払った証拠になります。
受領書
私は、被相続人 ○○○○ の相続に関し、遺産分割協議に基づく代償金として、金○○円を相続人 ○○○○ から受領しました。
令和○年○月○日 住所 ○○○○ 氏名 ○○○○(署名・押印)
振込で受け渡す場合は、通帳の記録も証拠になります。それでも『何のお金か』を書いた受領書があると、贈与と間違われにくくなります。
書面より先に確認しておきたいこと
同意書や覚書を作る前に、相続人が誰なのかを戸籍で確かめておきましょう。前の配偶者との子など、知らなかった相続人がいると、合意をやり直すことになりかねません。
相続人の範囲は法定相続人とはで確認できます。
代償金の額を決める時は、不動産をいくらで評価するかが問題になります。相続税がかかりそうな家なら、遺産の評価と分け方を税理士と一緒に考えると、税金の面でも損をしにくくなります。
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よくある質問
相続同意書のテンプレートはダウンロードできますか?
決まった公式の書式はありません。この記事の文例のように、誰の相続か、何に同意するかを特定して書けば、手書きでもパソコンでも作れます。
相続の口約束は有効ですか?
話し合いで合意したこと自体は意味がありますが、後で証明するのが難しくなります。覚書や遺産分割協議書として書面に残しておくと安心です。
同意書だけで不動産の名義変更はできますか?
相続登記では、遺産分割協議書など法務局が求める書類が必要です。同意書だけでは足りないことが多いので、法務局で確認してみてください。
まとめ
- 名義変更に使う正式な書面は遺産分割協議書
- 同意書・念書・覚書は、家族の合意や約束を残すための書面
- 財産と当事者を特定し、署名・押印して人数分作る
- 代償金などを受け渡したら受領書を作っておく






