国債の相続手続き|個人向け国債の名義変更と中途換金

個人向け国債の相続は名義変更か中途換金を選ぶを解説する記事のアイキャッチ

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親の通帳を片づけていたら『個人向け国債』の記載が出てきて、どうすればいいのか戸惑っている方も多いですよね。

結論から言うと、国債も預金と同じ相続財産です。買った金融機関で手続きをして、相続人の口座に移すか、中途換金してお金で受け取るかを選びます。

この記事では、国債の相続の流れと、換金と名義変更のどちらを選ぶかの考え方を見ていきます。

目次

国債の相続はどう進める?

先に結論
  • 国債は相続財産です。手続きは、国債を買った金融機関(取扱機関)で行います。
  • 受け取り方は「相続人の口座に移す」か「中途換金してお金で受け取る」かのどちらかです。
  • 個人向け国債は、名義人が亡くなった場合、発行から1年たっていなくても中途換金できます。

個人向け国債には券面がありません。金融機関の口座で管理されているので、その口座のある金融機関に連絡するところから始まります。

国債の相続手続きの流れ
  1. 国債を買った金融機関に、名義人が亡くなったことを伝える
  2. 相続手続きの書類(所定の依頼書など)を受け取る
  3. 遺言書があるか、遺産分割協議で誰が受け取るかを決める
  4. 戸籍謄本や印鑑登録証明書など、指定された書類を出す
  5. 相続人の口座へ移す、または中途換金して受け取る
国債の相続手続きの流れを、金融機関への連絡から受け取りまで順番に示した図解

『証券会社の口座がないと受け取れないの?』と心配な方もいるはずです。

相続人の口座に移す場合は、同じ金融機関に相続人名義の口座が要ることがあります。口座を作りたくない時は、中途換金を選べば、お金で受け取れます。

ゆうちょで買った国債の相続

ゆうちょ銀行や郵便局の窓口で買った国債は、ゆうちょ銀行が取扱機関です。

貯金の相続手続きと同じ時期に進めることが多いので、窓口で「国債もある」と最初に伝えておきましょう。貯金の手続きの流れはゆうちょ銀行の相続手続きで解説しています。

相続人の口座に移すか、中途換金するか

ここが迷いやすいところですよね。

個人向け国債は、ふだんは発行から1年がたつまで中途換金できません。ただ、名義人が亡くなった場合は特例があり、1年たっていなくても相続人が中途換金できます(財務省の個人向け国債Q&A)。

選び方向いているケース
相続人の口座に移す満期まで持ち続けたい、相続人の1人がまとめて受け取る
中途換金する相続人で分けたい、口座を作りたくない、相続税の納税資金にしたい

『換金すると損するのでは?』と思う方もいますよね。

中途換金の金額は「額面金額+経過利子相当額−中途換金調整額」です。中途換金調整額は、直前2回分の各利子(税引前)相当額×0.79685です。つまり、元本の額面は割れず、利子の一部が差し引かれる形です。

例えば、兄弟3人で分ける場合は、換金してお金で分けたほうが話がまとまりやすいことも。

「国債はどうする?」
「満期まで待つより、換金して3人で分けよう」

こんなふうに、手続きの前に受け取り方を話し合っておくとスムーズです。

一部だけ換金することもできる

個人向け国債は1万円単位で、一部だけ中途換金することもできます。

相続人の1人が残したい分だけを口座に移し、残りを換金して分ける方法も考えられます。具体的な扱いは金融機関によって違うことがあるので、窓口で確認してみてください。

国債の相続税評価額はいくら?

相続税を計算する時、個人向け国債は「亡くなった日に中途換金したら受け取れた金額」で評価します(国税庁 タックスアンサー No.4641)。

額面そのままではない点が大事なところです。金融機関に、亡くなった日時点の評価額(残高証明書など)を出してもらうと計算しやすくなります。

国債だけで相続税がかかることは少ないかもしれません。ただ、預金や不動産と合わせると、基礎控除(3,000万円+600万円×法定相続人の数)を超えることもあります。

例えば、相続人が子2人なら基礎控除は4,200万円です。実家の土地と預金、国債を足すと、思ったより近い金額になっていることも。

名義が家族でも中身は親の国債だったら

『子どもの名義で親が国債を買っていた』というケースもありますよね。

名義が家族でも、実際に親のお金で買い、親が管理していたなら、親の相続財産として扱われることがあります。名義預金と同じ考え方です。

国債の相続で気をつけたいこと

手続き前のチェック
  • 取引のあった金融機関を全部洗い出す(国債だけの口座が見落とされやすい)
  • 遺産分割協議書に、国債の銘柄や額面、誰が受け取るかを書く
  • 相続放棄を考えている時は、換金して使わない
  • 亡くなった日時点の評価額を金融機関に出してもらう

相続放棄を考えている時に国債を換金して使うと、単純承認とみなされて放棄できなくなることがあります。放棄の期限は、相続を知った時から3か月以内です。

国債以外にも、株や投資信託など証券口座の財産がある時は、まとめて手続きすると楽です。全体の流れは相続手続きの流れで確認できます。

不動産や証券口座など財産の種類が多い、相続人が多くて評価の計算に不安がある、という場合は、税理士に申告まで任せると負担が軽くなります。相続税の申告期限は、亡くなったことを知った日の翌日から10か月以内です。

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よくある質問

個人向け国債は相続すると、発行から1年以内でも換金できますか?

できます。名義人が亡くなった場合は中途換金の特例があり、相続人が1年たつ前でも中途換金できます。

国債の相続手続きはどこでしますか?

国債を買った金融機関(取扱機関)で行います。ゆうちょ銀行や郵便局で買った国債は、ゆうちょ銀行で手続きします。

国債の相続税評価額は額面のままですか?

個人向け国債は、亡くなった日に中途換金したら受け取れた金額で評価します。額面とは少し違うことがあります。

まとめ

この記事の要点
  • 国債は相続財産で、買った金融機関で手続きする
  • 相続人の口座に移すか、中途換金するかを選ぶ
  • 名義人が亡くなった時は、発行から1年以内でも中途換金できる
  • 相続税評価は、亡くなった日に中途換金したら受け取れた金額
相続の手引き

相続の手引き 編集部

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