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亡くなった父は自営業で、毎年確定申告をしていた。『今年の分は誰が申告するの?兄弟が何人もいるけど、全員でやるの?』と戸惑いますよね。
結論から言うと、亡くなった方の所得税は、相続人が「準確定申告」で申告します。相続人が複数いる時は、全員が連名で1通にまとめて出すのが基本です。この記事では、提出の方法と期限、相続人どうしで決めておくことが分かります。
準確定申告とは?相続人は何をする?
- 準確定申告は、亡くなった方のその年の所得について、相続人が代わりに行う所得税の申告です。
- 期限は、相続の開始があったことを知った日の翌日から4か月以内です。
- 相続人が複数なら、連署(全員の署名)で1通にまとめて出すのが基本です。
- 別々に出すこともできますが、その場合は申告の内容をほかの相続人に知らせる必要があります。
所得税は、ふだんは翌年の3月15日までに確定申告をしますよね。亡くなった場合は、1月1日から亡くなった日までの所得を、相続人が代わりに申告します。
提出先は、亡くなった方の死亡当時の納税地を担当する税務署です。相続人の住所地の税務署ではないので注意しておきましょう。
準確定申告が必要になりやすい人
亡くなった方が次のような人なら、準確定申告が必要になることが多いです。
- 自営業やフリーランスで事業の収入があった
- アパートや駐車場などの家賃収入があった
- 毎年、確定申告をしていた
- 医療費がたくさんかかっていて、還付を受けられそう
相続人が複数いる時の申告方法
国税庁によると、相続人が2人以上いる時の出し方は2通りあります。
| 出し方 | ポイント |
|---|---|
| 連署で1通にまとめる | 相続人全員の氏名などを書いて、1通の申告書を出す |
| 各相続人が別々に出す | 出した人は、申告の内容をほかの相続人に知らせる |
申告書には、相続人の氏名・続柄・相続分などを書く「付表」を添えます。納める税金や戻ってくる還付金は、相続分に応じて相続人ごとに分けるのが基本です。
例えば、父が亡くなり、母と子2人が相続人になったケース。法定相続分は母1/2、子が1/4ずつです。準確定申告で納める所得税が出たら、その割合で3人が分けて納める形になります。
「準確定申告って、長男の私が1人でやればいいの?」
「代表して書類を作るのはいいけど、署名は3人分そろえようね」
こんなふうに、誰か1人が書類を作って、全員の署名を集めて出す家族が多いです。相続人の範囲が分からない時は、法定相続人とはで確認してみてください。
ここが大事なところです。相続放棄をした人は、初めから相続人でなかったことになるので、準確定申告の相続人には入りません。

相続人が複数の時の進め方
- 亡くなった方の源泉徴収票・帳簿・医療費の領収書などを集める
- 相続人の範囲と、それぞれの相続分を確認する
- 代表者が申告書と付表を作り、相続人全員の署名をそろえる
- 4か月以内に、亡くなった方の納税地の税務署へ提出し、納付する
署名を集めるのに時間がかかりそうなら、期限から逆算して早めに動いておくと安心です。
控除はどこまで使える?
準確定申告でも、医療費控除や社会保険料控除などは使えます。ただ、ふだんの確定申告と少し違うところがあります。
| 控除 | 準確定申告での扱い |
|---|---|
| 医療費控除 | 亡くなった日までに支払った分だけ |
| 社会保険料・生命保険料・地震保険料控除 | 亡くなった日までに支払った分だけ |
| 寄附金控除 | 亡くなった日までに支出した分だけ |
| 配偶者控除・扶養控除など | 亡くなった日の状況で判定する |
『亡くなった後に払った入院費は入れられないの?』と思いますよね。亡くなった後に相続人が払った医療費は、準確定申告の医療費控除には入れられません。
相続税の申告とどうつながる?
準確定申告で納めた所得税は、亡くなった方の借金と同じ扱いで、相続税の計算で差し引ける債務になります。反対に、還付金が戻ってきたら、それは相続財産として数えます。
期限の順番は、準確定申告が4か月以内、相続税の申告が10か月以内です。相続税がかかりそうな家では、準確定申告の結果も相続税の計算に入るので、2つはセットで考えておきたいところです。
期限ごとのやることは遺産相続の期限一覧にまとめています。
事業や家賃収入があって帳簿の整理が大変、相続人が遠方に分かれて住んでいて署名を集めるのに時間がかかる。こんな時は、準確定申告と相続税の申告をまとめて税理士に頼むと、期限に追われずに済みます。
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よくある質問
相続人の1人が準確定申告を出さない場合はどうなりますか?
ほかの相続人が別々に申告書を出すことができます。その場合は、申告の内容をほかの相続人に知らせます。
準確定申告の期限を過ぎるとどうなりますか?
期限後の申告になり、延滞税や無申告加算税がかかることがあります。気づいた時点で早めに申告しておきましょう。
亡くなった方が年金だけの収入でも準確定申告は必要ですか?
収入の内容や金額によって必要かどうかが変わります。還付を受けられる場合もあるので、税務署に確認してみてください。
まとめ
- 準確定申告は、亡くなった方の所得税を相続人が申告する手続きです。
- 期限は相続の開始を知った日の翌日から4か月以内、提出先は亡くなった方の納税地の税務署です。
- 相続人が複数なら連署で1通にまとめるのが基本で、別々に出す時はほかの相続人に内容を知らせます。
- 納めた所得税は相続税の債務控除に、還付金は相続財産になります。




