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親の遺産を兄弟で相続することになったけれど、仲があまりよくない。『相続税の申告は別々に出してもいいの?そもそも相続税は誰が払うの?』と気になりますよね。
結論から言うと、相続税は遺産を受け取った相続人それぞれが、自分が受け取った割合に応じて払います。申告書も、兄弟別々に提出することができます。ただ、税額の計算は遺産全体をもとにするので、別々に出しても財産の情報はそろえておく必要があるんです。
この記事を読めば、相続税の負担割合の考え方と、兄弟別々に申告する時の注意点が分かります。
相続税は誰が払う?負担の割合
- 相続税は、遺産を受け取った人がそれぞれ払います。
- 負担の割合は、法定相続分ではなく、実際に受け取った遺産の割合で決まります。
- 相続税の申告書は、相続人全員で1通にまとめても、別々に出してもかまいません。
- 別々に出す場合も、遺産の総額と相続税の総額は同じ数字になるようにします。
『長男がまとめて払うものじゃないの?』と思う方も多いはずです。実は、相続税は「遺産を受け取った人にかかる税金」なので、受け取った人が自分の分を払うのが原則なんです。
相続税の計算は、いったん遺産全体で「相続税の総額」を出し、それを実際に受け取った割合で分ける流れです。法定相続分は、総額を出す途中の計算で使うだけなんです。
計算例で見る兄弟の負担割合
例えば、母がすでに亡くなっていて、父の遺産1億円を兄弟2人で相続するケースで考えてみます。
| 計算の段階 | 金額 |
|---|---|
| 基礎控除(相続人2人) | 3,000万円+600万円×2人=4,200万円 |
| 課税遺産総額 | 1億円−4,200万円=5,800万円 |
| 法定相続分で分けたと仮定(1人あたり) | 5,800万円×1/2=2,900万円 |
| 1人あたりの税額 | 2,900万円×15%−50万円=385万円 |
| 相続税の総額 | 385万円×2人=770万円 |
ここから、実際の分け方で総額を割り振ります。
| 分け方 | 兄の負担 | 弟の負担 |
|---|---|---|
| 5,000万円ずつ(半分ずつ) | 385万円 | 385万円 |
| 兄6,000万円・弟4,000万円 | 770万円×60%=462万円 | 770万円×40%=308万円 |
このように、たくさん受け取った人ほど多く払います。法定相続分どおりに分けたかどうかは関係ありません。

法定相続分の考え方は法定相続分のケース別解説で確認できます。
相続税申告を兄弟別々に出す時の注意点
申告書は1人ずつ出してもいいので、兄弟で顔を合わせたくない時も申告はできます。ただ、次の点に気をつけましょう。
- 遺産の総額と評価額が、兄弟で同じ数字になっているか
- 相続税の総額と、それぞれの取得割合がそろっているか
- 小規模宅地等の特例など、特例の使い方が食い違っていないか
- 期限(亡くなったことを知った日の翌日から10か月以内)に間に合うか
別々に出した申告書で土地の評価などがばらばらだと、税務署から確認が入りやすくなります。片方だけ少なく申告していた、ということにもなりかねません。
例えば、兄弟の会話はこんな形になりがちです。
「申告は別々にしよう。でも財産の一覧だけは共有してほしい」
「分かった。評価額も同じ数字で出すようにしようね」
兄弟が払わない時の連帯納付義務
ここが大事なところです。相続税には「連帯納付義務」という仕組みがあります。ほかの相続人が自分の相続税を払わない時、受け取った遺産の範囲で、代わりに払うよう求められることがあるんです。
『自分の分はきちんと払ったのに』と思いますよね。だからこそ、兄弟の納付の状況は気にかけておきましょう。
兄弟で申告を別々にすると、評価の数字をそろえる手間がかかります。土地がある、兄弟で連絡が取りにくい、という場合は、税理士に間に入ってもらうと数字をそろえやすく、申告漏れも防げます。
配偶者がいる場合の負担
配偶者がいる場合は、配偶者の税額軽減で、配偶者が受け取った財産のうち1億6,000万円か法定相続分相当額の多いほうまでは相続税がかかりません。
『母がたくさん相続すれば、兄弟の負担は減るの?』と考える方もいますよね。一次相続では税額が減っても、母が亡くなった時の二次相続で子の負担が増えることもあります。分け方は親の遺産を兄弟で分ける割合もあわせて考えてみてください。
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よくある質問
相続税は相続人それぞれが払うのですか?
はい、遺産を受け取った人がそれぞれ、自分の取得割合に応じた相続税を払います。家族の誰かがまとめて払うと、贈与と見られることもあるので気をつけましょう。
配偶者がいる場合も同じ計算ですか?
計算の流れは同じです。配偶者は配偶者の税額軽減で、1億6,000万円か法定相続分相当額の多いほうまで相続税がかからないので、負担が小さくなります。
遺産を受け取らなかった兄弟も相続税を払いますか?
遺産を受け取らなかった人は相続税を払いません。ただし、相続放棄をしていない限り、基礎控除の人数には数えます。
まとめ
- 相続税は、遺産を受け取った人が実際の取得割合に応じて払います。
- 法定相続分は、相続税の総額を出す途中の計算で使うだけです。
- 申告書は兄弟別々に出せますが、財産の評価はそろえておきます。
- 払わない相続人がいると、連帯納付義務で代わりに求められることがあります。
相続税は、分け方が決まらないと誰がいくら払うかも決まりません。申告期限から逆算して、遺産分割の話し合いを早めに始めておきましょう。






