電話加入権・著作権の相続税評価|評価額と申告のポイント

電話加入権と著作権の相続税評価を解説する記事のアイキャッチ

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相続税の申告の準備をしていたら、固定電話の加入権や、親が書いた本の著作権が出てきた。『こんなものまで評価が必要なの?いくらになるの?』と迷う方も多いはずです。

結論から言うと、電話加入権も著作権も相続財産で、国税庁の決まりに沿って評価します。電話加入権は取引されている価格を参考に、著作権は印税収入をもとに計算します。

この記事を読めば、2つの財産の評価方法と、申告で気をつけたい点が分かります。

目次

電話加入権・著作権の相続税評価は?先に結論

先に結論
  • 電話加入権は、売買実例価額や精通者意見価格などを参考に評価します(財産評価基本通達161)。
  • 著作権は「年平均印税収入の額 × 0.5 × 評価倍率」で評価します(同148)。
  • 年平均印税収入は、亡くなった年の前年以前3年間の印税収入の平均です。
  • どちらも、評価額が小さくても相続財産として申告に含めます。

国税庁の財産評価基本通達は、相続税の財産の評価方法を決めているルールです。電話加入権も著作権も、ここに評価の方法が書かれています。

申告書にはどう書く?

相続税の申告書では、電話加入権も著作権も「その他の財産」として、財産の明細に書きます。

『金額が小さいから書かなくてもいいかな』と迷う気持ちも分かります。でも、相続財産は少額でも漏れなく書くのが基本です。根拠となる資料は、申告書の控えと一緒に保管しておきましょう。

電話加入権の相続税評価と手続き

電話加入権とは、固定電話の回線を引く権利のことです。昔は電話を引く時に施設設置負担金を払って取得していました。

評価は、売買実例価額や精通者意見価格などを参考にします。今は電話加入権が売買される機会が少なく、評価額は大きくならないことが多いんです。

『何本も回線があるけど、まとめて書いていい?』という方もいますよね。回線ごとに電話番号を書いておくと、後で確認しやすくなります。

電話の名義変更の手続き

相続した固定電話を使い続けるなら、電話会社に名義変更(承継)の手続きをします。解約する場合も、相続人が手続きをします。

電話加入権の相続で確認すること
  • 亡くなった人名義の回線が何本あるか
  • 使い続けるか解約するかを相続人で決めたか
  • 名義変更には戸籍など相続人であることが分かる書類がいる
  • 相続税の申告書に、電話加入権を財産として載せたか

電話加入権の名義変更や解約は、相続税の申告とは別の手続きです。申告期限の10か月を待たずに、使うかどうかを決めた時点で進めて大丈夫です。

著作権の相続税評価と計算例

著作権は、本・音楽・絵などの作品から印税を受け取る権利です。著作者が亡くなっても、権利は相続人に引き継がれます。

評価の計算式は次のとおりです。

著作権の評価方法(財産評価基本通達148)

著作権の価額 = 年平均印税収入の額 × 0.5 × 評価倍率
年平均印税収入の額:亡くなった年の前年以前3年間の印税収入の年平均
評価倍率:今後印税が入ると見込まれる期間に応じた、基準年利率による複利年金現価率

例えば、亡くなった年の前年以前3年間の印税収入が、120万円・90万円・60万円だったケースです。

著作権の評価の流れ
  1. 年平均印税収入 =(120万円 + 90万円 + 60万円)÷ 3 = 90万円
  2. 90万円 × 0.5 = 45万円
  3. 45万円 × 評価倍率 = 著作権の評価額

評価倍率は、作品に詳しい人の意見などをもとに、印税があと何年入りそうかを見積もって決めます。作品ごとに見込みが違うので、ここが一番判断の難しいところです。

電話加入権と著作権それぞれの相続税評価の方法と計算の流れを示した図解

著作隣接権・出版権の扱い

歌手や演奏者の著作隣接権も、著作権と同じ方法で評価します。出版権は、出版業をしていない人が持っている場合は評価しません。

印税は準確定申告にも注意

亡くなった年の1月1日から亡くなった日までの印税収入は、亡くなった人の所得として準確定申告をします。期限は、相続の開始を知った日の翌日から4か月以内です。

例えばこんな場面です。

「父が亡くなった後に振り込まれた印税は、誰の収入?」
「亡くなる前の分として支払いが決まっていたものは、未収の財産として相続税の対象になることがあります」

著作権や複数の電話回線など、評価に決まった相場がない財産があると、申告の判断に迷う場面が増えます。相続財産が基礎控除を超えそうなら、評価の方法から税理士に相談しておくと、申告漏れを防げます。

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著作権は、作品の利用の許可や印税の受け取りなど、相続後の管理も続きます。相続人が複数いるなら、誰が窓口になるかも話し合っておきましょう。

よくある質問

電話加入権を相続税の申告から外してもいいですか?

評価額が小さくても相続財産なので、申告に含めておきましょう。基礎控除以下で申告がいらない場合は、記載の必要もありません。

著作権を複数の相続人で分けることはできますか?

共有で相続することもできますし、作品ごとに分けることもできます。評価は作品ごとに計算することもできます。

印税がほとんど入っていない著作権も評価が必要ですか?

前年以前3年間の印税収入をもとに計算するので、印税がなければ評価額も小さくなります。収入の記録は残しておきましょう。

まとめ

この記事の要点
  • 電話加入権は売買実例価額や精通者意見価格を参考に評価する
  • 著作権は年平均印税収入 × 0.5 × 評価倍率で評価する
  • 年平均印税収入は、亡くなった年の前年以前3年間の平均
  • 亡くなった年の印税収入は、4か月以内の準確定申告も必要

ほかの財産の評価も知りたい方は、不動産の相続税評価額の調べ方を、相続でかかる税金の全体像は遺産相続でかかる税金は?を読んでみてください。

相続の手引き

相続の手引き 編集部

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