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『アパートを法人で持てば相続税がかからない』。そんな話を聞いて、資産管理会社をつくるか迷っている方もいますよね。
結論から言うと、法人そのものに相続税はかかりませんが、会社の株式は相続財産になります。この記事では、法人化が相続税対策になる理由と、見落としやすいデメリットが分かります。
法人に相続税はかからない?
相続税は人が亡くなった時に個人にかかる税金なので、法人には相続税がかかりません。ただし、オーナーが持っている会社の株式(非上場株式)は相続財産として評価され、相続税の対象になります。法人化の効果は「相続税がゼロになる」ことではなく、家族への所得の分散や、財産が増えるペースを抑えることで、将来の相続財産を減らせる点にあります。
資産管理会社とは、不動産や金融資産を個人ではなく会社で持つための法人です。賃貸アパートを持つ地主の方が使うことが多いですね。
例えば、父が自分でアパートを持っていると、家賃収入から税金を払った残りは父の預金として貯まっていきます。その預金が、そのまま将来の相続財産になるんです。
会社でアパートを持てば、家賃収入は会社に入ります。そこから家族に役員報酬を払えば、父の手元に財産が積み上がりにくくなります。
相続税がかかる仕組みは相続税とはで確認してみてください。
法人化のメリット

- 家族を役員にして報酬を払い、収入を家族に分けられる
- 親の手元に預金が積み上がりにくく、相続財産の増加を抑えられる
- 会社から死亡退職金を払えば、相続人は非課税枠を使える
- 株式で引き継ぐので、不動産を分けるより持分の管理がしやすい
死亡退職金は、500万円×法定相続人の数までが非課税です。例えば、妻と子2人が相続人なら1,500万円まで相続税がかかりません。
また、相続人が受け取った分にしか非課税枠は使えないので、受取人を誰にするかも決めておきましょう。
実は、法人化のいちばんの効果は時間をかけて出てくるものなんです。法人化してすぐに相続が起きると、ほとんど効果が出ないこともあります。
例えば、家賃収入を会社で受け取り、毎年子に役員報酬を払う形を10年続けたとします。その10年分、父の預金に積み上がるはずだったお金が、子の収入として分かれていきます。
子が受け取った報酬は子の財産なので、父の相続財産には入りません。ただし、子に所得税がかかり、実際に役員として仕事をしていることも求められます。名前だけの役員に報酬を払うと、税務署から認められないことがあるので気をつけておきましょう。
法人化のデメリット
『いいことばかりなら、みんなやっているのでは?』と思いますよね。ここが大事なところです。
| デメリット | 内容 |
|---|---|
| 移すときのコスト | 不動産を法人に売ると、譲渡所得税・登録免許税・不動産取得税がかかる |
| 維持のコスト | 法人の税務申告や会計の手間・費用が毎年かかる |
| 赤字でも税金 | 法人住民税の均等割は、利益が出なくてもかかる |
| 特例が使えなくなる | 個人で持っていれば使えた小規模宅地等の特例が使えなくなることがある |
| 株式の評価 | 会社の財産が増えると、株式の評価も上がる |
特に注意したいのが、小規模宅地等の特例です。個人の貸付事業用の土地なら200㎡まで50%減額できますが、土地ごと会社に移すと、その土地は個人の財産ではなくなります。
非上場株式の評価は、類似業種比準方式・純資産価額方式・配当還元方式を、会社の規模や株主の立場に応じて使い分けます。会社に財産を貯め込むと、株式の評価が上がって相続税が増えることもあるんです。
法人化が向いている人・向いていない人
向いているのは、家賃収入が大きく、親の預金が毎年増え続けている方です。家族に役員として関わってもらえることも条件になります。
一方で、収入が小さい場合は、維持のコストの方が大きくなりがちです。
例えば「アパート1棟で家賃収入も多くない」といったケースでは、法人化よりも、生前贈与や生命保険の非課税枠の方が手軽なこともあります。
法人化は、所得税・法人税・相続税をまとめて比べないと判断できません。いくらからかかるかの目安は相続税はいくらからかかる?で確認できます。
賃貸不動産がある、家賃収入が多い、後継者に株式で引き継ぎたいといった場合は、法人化する前に税理士に試算してもらうと、移転コストも含めて損得が見えます。
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よくある質問
法人で持っている財産には相続税がかかりませんか?
法人には相続税はかかりません。ただし、亡くなった人が持っていた会社の株式は相続財産として評価され、相続税の対象になります。
資産管理会社をつくると相続税はゼロになりますか?
ゼロにはなりません。家族への所得の分散で相続財産の増加を抑えられることはありますが、株式は相続財産として課税されます。
不動産を法人に移すとどんな税金がかかりますか?
個人から法人へ売る場合は、個人に譲渡所得税、法人に登録免許税や不動産取得税がかかります。移す前に総額を試算しておきましょう。
まとめ
- 法人に相続税はかからないが、会社の株式は相続財産になる
- 法人化の効果は、所得の分散で相続財産の増加を抑えること
- 死亡退職金は500万円×法定相続人の数まで非課税
- 不動産を移すコストや、小規模宅地等の特例が使えなくなる点に注意
- 効果は時間をかけて出るので、早めの試算が大切






