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親が亡くなったけれど、預金は少しだけで、家も持っていなかった。相続するものがない場合でも、何か手続きをしないといけないのか迷いますよね。
結論から言うと、遺産がない・少ない場合は相続税の申告はいりません。ただ、亡くなった後の手続きや、少しでも残った預金の払い戻しは必要です。借金がないかの確認も欠かせません。順番に見ていきます。
遺産がない・少ない場合も相続は起きる?
遺産がない・少ない場合でも、人が亡くなれば相続は自動的に始まります。遺産の合計が「3,000万円+600万円×法定相続人の数」の基礎控除以下なら、相続税の申告は不要です。一方で、死亡届や年金の停止などの手続き、預金の払い戻し、借金の確認は財産の額にかかわらず必要です。
『うちは財産がないから相続は関係ない』と思う方も多いはずです。実は、相続は財産の多い少ないに関係なく、亡くなった時点で始まるんです。
財産がない場合でも、次の2つは確かめておく必要があります。
- 本当にプラスの財産がないか(忘れている口座や保険はないか)
- 借金や未払いのものがないか
例えば、子2人が相続人なら、基礎控除は4,200万円です。遺産が預金300万円だけなら、相続税はかからず、申告もいりません。
財産がない場合でも必要な手続き
相続税の申告はいらなくても、亡くなった後の手続きはあります。
- 死亡届を出す(死亡を知った日から7日以内)
- 年金の受給停止(厚生年金は10日以内、国民年金は14日以内)
- 健康保険・介護保険の資格喪失(14日以内)
- 世帯主の変更(14日以内。残った世帯員が1人なら不要)
- 葬祭費・埋葬料の請求(2年以内)
- 未支給年金の請求

未支給年金や葬祭費は、請求しないと受け取れないお金です。財産が少ない家庭ほど、もらえるものは漏れなく受け取っておきたいところですよね。
なお、遺族年金や未支給年金は、相続税の対象になりません。遺産の額を考える時に、含める必要はないんです。
少額の預金はどう払い戻す?
預金が少しでも残っていれば、銀行の相続手続きが必要です。口座は、亡くなったことを伝えると凍結されます。
「10万円しかないのに、戸籍を全部そろえないといけないの?」
「少額の場合の手続きは銀行ごとに違うので、まず窓口に聞いてみるといいですよ」
遺産分割の前でも、1金融機関ごとに「相続開始時の預金額×1/3×その相続人の法定相続分」、上限150万円までなら単独で払い戻せる制度もあります。
遺産が少ない時に気をつけたいこと
価値の低い土地も相続登記が必要
『田舎の土地は売れないし、放っておいていい?』と考える方もいますよね。
ただ、2024年4月1日から相続登記は義務になっています。取得を知った日から3年以内に登記しないと、10万円以下の過料の対象になります。
いらない土地は、相続土地国庫帰属制度で国に引き取ってもらう方法もあります。審査手数料は土地1筆14,000円で、承認後に負担金(原則20万円)がかかります。
借金が多いなら相続放棄を考える
財産より借金の方が多い時は、相続放棄を検討しましょう。期限は、相続の開始があったことを知った時から3か月以内です。
放棄する場合は、少額でも預金を引き出して使わないよう注意が必要です。遺産を処分すると、単純承認とみなされて放棄できなくなることがあります。
0円相続でも話し合いは必要
自分の取り分がゼロになる「0円相続」で揉めるケースもあります。遺産が少ない家ほど、実家の扱いなどで意見が分かれやすいんです。
例えば、親と同居していた長男が実家を継ぎ、他の兄弟は何も受け取らないケース。全員が納得していれば問題ありませんが、介護の負担や生前の援助をめぐって不満が出ることもあります。
取り分がゼロの人がいる場合でも、遺産分割協議には相続人全員の合意が必要です。後から『聞いていない』とならないよう、決めた内容は書面に残しておきましょう。
ちなみに、遺産分割に法律上の期限はありません。ただ、相続開始から10年を過ぎると、特別受益や寄与分を主張できなくなります。少ない遺産でも、先延ばしにしない方が安心です。
相続人の範囲は 法定相続人とは で、相続の基本は 相続とは で確認できます。
「遺産は少ないと思っていたけど、実家の土地を入れると基礎控除を超えるかも」という時は、土地の評価から税理士に見てもらうと、申告が必要かをはっきりさせられます。
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よくある質問
財産がない場合、遺産分割協議書は必要ですか?
分ける財産がなければ、遺産分割協議書を作る必要はありません。少額でも預金や不動産があり、名義を変える場合は必要になることがあります。
相続税がかからない場合、税務署に何か届け出ますか?
基礎控除以下なら申告も届け出も不要です。税務署から案内が届いた時は、内容に沿って回答しておきましょう。
遺産が少ないのに、借金があるかどうか分かりません。どう調べますか?
通帳の引き落とし、郵便物、契約書を確認しましょう。信用情報機関に開示を求めると、借入れの状況が分かります。
まとめ
- 遺産がない・少ない場合も相続は始まる
- 基礎控除以下なら相続税の申告は不要
- 死亡届・年金停止・葬祭費などの手続きは財産の額にかかわらず必要
- 価値の低い土地も相続登記が義務。借金が多ければ3か月以内に相続放棄を検討





