当サイトは国税庁・法務省・裁判所などの公開情報をもとに編集部が執筆しています。記事内のサービス紹介には広告を含みます。
ある日、知らない法律事務所から封筒が届いた。開けてみると、遺産相続について弁護士が兄弟の代理人になったと書いてある。『いきなり弁護士なんて、訴えられるの?』と心臓がドキッとしますよね。
結論から言うと、弁護士からの手紙は「これからは弁護士が窓口になります」という知らせであることが多く、すぐに裁判になるとは限りません。ただ、無視は禁物です。この記事では、手紙の読み方と、返事の前にやっておきたいことが分かります。
遺産相続で弁護士から手紙が来たら、まず何をする?
- 慌てて電話や返事をせず、まず手紙の中身を落ち着いて確認します。
- 相手が何を求めているか(話し合い・遺留分・財産の開示など)を見ます。
- 返事の期限が書かれていたら、その日付をメモしておきます。
- 無視せず、必要なら自分も専門家に相談してから返事をします。
相手が弁護士を立てると、その後のやり取りは相手本人ではなく、弁護士が窓口になります。手紙はその知らせを兼ねていることが多いんです。
『家族なのに弁護士を立てるなんて…』とショックを受ける方もいますよね。ただ、当事者同士だと感情的になって話が進まない時に、間に入ってもらうために弁護士を頼むケースもあります。弁護士が付いたからといって、けんかを売られたとは限らないんです。
手紙によく書かれている中身
手紙の中身は、だいたい次のどれかです。
| 手紙の中身 | 相手が求めていること |
|---|---|
| 代理人になった知らせ | 今後は弁護士に連絡してほしい |
| 遺産分割の申入れ | 遺産の分け方について話し合いたい |
| 財産の開示の求め | 通帳や財産の内容を見せてほしい |
| 遺留分侵害額の請求 | 遺言などで取り分が少ないので、お金で払ってほしい |
例えば、親が「全財産を長男に」という遺言を残していたケース。ほかの兄弟から、遺留分侵害額を請求する手紙が届くことがあります。
遺留分は、兄弟姉妹以外の相続人に認められる最低限の取り分です。2019年7月1日以降は、お金で払うよう請求する形になっています。請求できる期間は、相続の開始と侵害を知った時から1年、相続の開始から10年です。

相手が代理人の弁護士を立ててきた時の注意事項
ここが大事なところです。相手が弁護士を立てた時は、次の点に気をつけましょう。
- その場の勢いで電話をかけて、約束や合意をしない
- 「全部払います」「放棄します」などと書いた書面にすぐ署名しない
- 相手本人に連絡して問い詰めない(窓口は弁護士になっています)
- 手紙・封筒・遺言のコピーなど、届いた書類はすべて保管する
「とりあえず電話して、何が言いたいのか聞いてみようかな」
「その前に、手紙の内容と自分の言い分をメモしておこう。話した内容が後で証拠になることもあるから」
こんなふうに、一呼吸おいてから動くのが安心です。
返事を書く前に用意しておきたいもの
返事の中身を考える時は、手元の情報を先にそろえておくと話が早く進みます。
- 届いた手紙と封筒を、日付が分かる形で保管する
- 遺言書のコピーや、亡くなった方の財産について知っていることを書き出す
- 生前にもらったお金や、介護などで負担したことをメモする
- 自分がどう分けたいかの考えをまとめておく
生前のお金の動きや介護の負担は、話し合いの中で取り上げられやすい話題です。思い出せる範囲で、時期と金額を書き留めておきましょう。
『返事をしないで放っておいたらどうなるの?』と思う方もいるはずです。話し合いが進まないと、相手は家庭裁判所の調停を申し立てることがあります。遺産分割は相続人全員の合意が必要で、まとまらなければ調停、さらに審判へと進む流れなんです。
自分も弁護士に相談したほうがいい?
手紙の中身が「代理人になった知らせ」だけで、自分も分け方に異論がないなら、弁護士とのやり取りで話がまとまることもあります。
一方で、次のような場合は、自分も専門家に相談しておくと安心です。
- 遺留分などのお金を請求されている
- 相手の言い分と、自分が知っている事実が食い違っている
- 返事の期限が短く、何を書けばいいか分からない
- 調停を申し立てると書かれている
交渉や調停の代理ができるのは弁護士です。どんな時に弁護士へ頼むかは相続を弁護士に相談すべきケースで、ほかの専門家との違いは税理士・司法書士・弁護士・行政書士の違いで確認できます。
遺産の分け方の話がまとまってくると、次は相続税の申告です。申告と納付の期限は、相続の開始を知った日の翌日から10か月以内です。遺産が基礎控除(3,000万円+600万円×法定相続人の数)を超えそうなら、分け方の話と並行して税理士に相談しておくと、期限に追われずに済みます。
相続税の申告・相談先に迷ったら
相続に強い税理士を
税理士ドットコムで無料紹介
知り合いに税理士がいない、どこに頼めばいいか分からない。そんな方も多いですよね。
土地や自宅がある、相続人が多いといった場合は、相続税の申告に慣れた税理士に早めに相談すると、手続きがぐっと楽になります。

- 全国7,500名以上の登録税理士から、相続に強い税理士を紹介
- 紹介は無料、24時間365日受付
- 最短当日に税理士を紹介してもらえる
- 東証プライム上場の弁護士ドットコム株式会社が運営
申し込みは、お探しの地域を選んで、かんたんな質問に答えるだけ。全5ステップで、入力の目安は30秒です。

かんたん30秒・24時間365日受付
税理士ドットコムで相続に強い税理士を探す(無料)
税理士ドットコムの紹介ページに移動します
よくある質問
弁護士からの手紙を無視するとどうなりますか?
話し合いが進まず、相手が家庭裁判所に調停を申し立てることがあります。無視せず、内容を確認して返事を考えましょう。
弁護士からの手紙に書かれた期限までに返事できない時は?
期限までに「確認に時間がかかる」と伝えるなど、連絡だけはしておくのが無難です。自分も専門家に相談する場合は、そのことを伝えておくとよいでしょう。
相手の弁護士に相談してもいいですか?
相手の弁護士は相手の代理人です。自分の立場で相談したい時は、別の弁護士や相続の相談窓口を使ってみてください。
まとめ
- 弁護士からの手紙は、弁護士が窓口になる知らせであることが多いです。
- 中身が遺産分割の申入れか、遺留分侵害額の請求かなどを確認します。
- その場で合意や署名をせず、書類はすべて保管しておきます。
- お金を請求されている時や調停の話が出た時は、自分も専門家に相談しましょう。





