当サイトは国税庁・法務省・裁判所などの公開情報をもとに編集部が執筆しています。記事内のサービス紹介には広告を含みます。
親が亡くなったあと、通帳が見つからない、どの銀行に口座があったのか分からない。そんな状況で困っている方は多いですよね。
結論から言うと、故人がマイナンバーを口座に届け出ていれば、1つの金融機関の窓口で口座の所在をまとめて確認できます。この記事では、その相続時照会の使い方と、使えない時の調べ方が分かります。
相続時の口座照会制度とは
相続時の口座照会(相続時照会)は、故人が生前に預貯金口座へマイナンバーを付番していた場合に、相続人が好きな金融機関の窓口で申し込むと、一部の対象外の金融機関を除くすべての金融機関について、故人のマイナンバーが付番された口座の所在を確認できる制度です。照会は相続人のうち1人が行えばよく、故人が亡くなってから10年後まで申し込めます。
この制度は、口座管理法(預貯金者の意思に基づく個人番号の利用による預貯金口座の管理等に関する法律)にもとづくものです。
ポイントは、故人が自分で口座にマイナンバーを届け出ていたかどうかです。届け出ていなかった口座は、この照会では見つかりません。
『うちの親が届け出ていたかなんて分からない』という方もいるはずです。そんな時も、申し込んでみれば結果で分かります。
結果は、預金保険機構から「相続時照会結果通知書」が書留で郵送されます。通知書は転送されないので、申し込んだ後に引っ越す予定がある時は気をつけておきましょう。
制度の内容はデジタル庁のよくある質問:預貯金口座付番制度についてで確認できます。
相続時照会の申し込み方と必要書類
申し込みは、相続人が選んだ金融機関の窓口で行います。マイナポータルからは申し込めません。

- 申請する相続人の本人確認書類
- 故人の氏名・住所・生年月日が確認できる書類(住民票の除票など)
- 申請者が法定相続人または包括受遺者であることが確認できる書類(戸籍謄本や法定相続情報一覧図の写しなど)
- 手数料
故人のマイナンバーそのものは不要です。
ここが大事なところで、故人の住所の書き方がずれると照会がうまくいかないことがあります。「1丁目1番地1号」と「1-1-1」、「霞が関」と「霞ヶ関」のような表記の揺れです。
デジタル庁は、住民票の除票の記載が照会でいちばん一致しやすい書類だと案内しています。申請書には、確認書類に書かれているとおりに書き写してみてください。
戸籍の束の代わりになる一覧図の取り方は、法定相続情報一覧図の取得方法で解説しています。
照会で分からない口座の調べ方
相続時照会で分かるのは、マイナンバーが付番された口座の「所在」です。付番されていない口座は、従来どおり自分で探す必要があります。
- 自宅の通帳・キャッシュカード・郵便物(取引報告書や満期の案内)を確認する
- スマホやパソコンのネットバンキング、家計簿アプリを確認する
- 心当たりの金融機関に、相続人であることを示して口座の有無を問い合わせる
- 口座があれば、相続開始日の残高証明書を発行してもらう
例えば、家の近くの銀行の粗品やカレンダーが見つかったら、口座があるサインかもしれません。
見落としやすいのが、ネット銀行やゆうちょ銀行、地元の信用金庫・農協の口座です。通帳のない口座は、メールやアプリの通知にしか手がかりがないこともあります。
金融機関に問い合わせると、多くの場合は支店をまたいで口座の有無を調べてもらえます。窓口では「亡くなった父の口座があるか、全店で調べてもらえますか」と聞いてみると話が早いですよ。
相続税の申告では、預貯金は相続開始日の残高で評価します。定期預金は、それまでについた利息も足します。だからこそ、残高証明書は相続開始日の日付でもらっておきましょう。
株式や証券口座はどう調べる?
株式は、預貯金の照会とは別に調べます。
証券会社からの取引報告書や、配当金の通知が郵便で届いていないか確認してみてください。株主総会の案内が届くこともあります。
上場株式は、相続開始日の終値と、その月・前月・前々月の終値の平均のうち、最も低い価格で評価します。名義変更の流れは株の相続手続きを参考にしてみてください。
財産がひととおり見つかったら、合計が相続税の基礎控除(3,000万円+600万円×法定相続人の数)を超えるかを確かめます。超えそうな場合や、口座や株が多くて自分では整理しきれない場合は、税理士に財産の洗い出しから頼むと楽ですよ。
相続税の申告・相談先に迷ったら
相続に強い税理士を
税理士ドットコムで無料紹介
知り合いに税理士がいない、どこに頼めばいいか分からない。そんな方も多いですよね。
土地や自宅がある、相続人が多いといった場合は、相続税の申告に慣れた税理士に早めに相談すると、手続きがぐっと楽になります。

- 全国7,500名以上の登録税理士から、相続に強い税理士を紹介
- 紹介は無料、24時間365日受付
- 最短当日に税理士を紹介してもらえる
- 東証プライム上場の弁護士ドットコム株式会社が運営
申し込みは、お探しの地域を選んで、かんたんな質問に答えるだけ。全5ステップで、入力の目安は30秒です。

かんたん30秒・24時間365日受付
税理士ドットコムで相続に強い税理士を探す(無料)
税理士ドットコムの紹介ページに移動します
よくある質問
相続時照会は相続人全員で申し込む必要がありますか?
いいえ。相続人が複数いても、いずれか1人が申し込めば大丈夫です。
相続時照会で口座の残高も分かりますか?
照会で分かるのは、マイナンバーが付番された口座がどの金融機関にあるかという所在です。残高は、その金融機関に残高証明書を請求して確認しましょう。
亡くなってから何年たっても照会できますか?
相続時照会は、故人が亡くなってから10年後まで申し込めます。
まとめ
- 故人が口座にマイナンバーを付番していれば、1つの窓口で口座の所在を確認できる
- 照会は相続人のうち1人が行えばよく、手数料がかかる
- 故人の住所は住民票の除票などの記載どおりに書く
- 付番のない口座は、郵便物や通帳から探し、金融機関に問い合わせる
- 残高は相続開始日の残高証明書で確認する






