遺言書がある場合の相続手続きの流れ|銀行・公正証書遺言の場合

遺言書がある場合の相続手続きの流れを銀行・公正証書遺言のケースで解説する記事のアイキャッチ

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親の遺品から遺言書が見つかり、『ここから何をすればいいの?』と戸惑っていませんか。

結論から言うと、遺言書がある場合の相続は「遺言書の種類を確かめる」「必要なら検認を受ける」「遺言どおりに名義変更する」の順に進めます。この記事を読むと、公正証書遺言の場合や銀行での手続きも含めて、遺言書がある時の流れがわかります。

目次

遺言書がある場合の相続の流れ

先に結論

遺言書がある場合は、原則として遺産分割協議をせずに、遺言書の内容どおりに財産の名義変更をします。自宅などで保管されていた自筆証書遺言は、家庭裁判所の検認が必要です。公正証書遺言と、法務局で保管された自筆証書遺言は検認がいりません。

遺言書がある場合の相続手続きは、次の流れで進みます。

遺言書がある場合の相続手続き
  1. 遺言書の種類を確かめる(自筆証書・公正証書など)
  2. 自宅保管の自筆証書遺言なら、家庭裁判所で検認を受ける
  3. 遺言執行者が指定されているかを確かめる
  4. 遺言の内容を相続人に伝える
  5. 銀行・法務局などで、遺言どおりに名義変更する
  6. 相続税がかかるなら、10か月以内に申告・納付する
遺言書の種類の確認から検認、名義変更、相続税申告までの流れの図解

『封筒を開けて中を見てもいい?』と思いますよね。ただ、封がされた自筆証書遺言は、家庭裁判所の検認の場で開けるのが決まりです。見つけたら、開けずに保管しておきましょう。

遺言書の種類で変わる最初の手続き

最初の手続きは、遺言書の種類で変わります。

遺言書の種類検認最初にやること
自筆証書遺言(自宅などで保管)必要家庭裁判所に検認を申し立てる(収入印紙800円/通)
自筆証書遺言(法務局で保管)不要法務局で遺言書情報証明書を取る
公正証書遺言不要公正証書遺言の正本・謄本を用意する

検認は、遺言書の形や内容をその時点で記録しておく手続きです。遺言が有効かどうかを決めるものではありません。流れは遺言書の検認とはで詳しく確認できます。

公正証書遺言がある場合の相続

公正証書遺言がある場合は、検認がいらないので、すぐに名義変更に進めます。

正本や謄本が見当たらない時は、公証役場で遺言があるかを調べてもらい、謄本を請求できます。公正証書遺言の作り方は相続の公正証書遺言とはにまとめています。

銀行での相続手続き|遺言書がある場合

遺言書がある場合の銀行の手続きでは、遺産分割協議書の代わりに遺言書を出すのが基本です。

銀行でよく求められるもの
  • 遺言書(自筆証書なら検認済みのもの、法務局保管なら遺言書情報証明書)
  • 公正証書遺言なら、その正本か謄本
  • 亡くなった人の死亡がわかる戸籍
  • 預金を受け取る人の印鑑証明書
  • 遺言執行者がいれば、その人の印鑑証明書

必要な書類は金融機関ごとに違うので、まず窓口に電話して確かめておきましょう。

例えばこんなやり取りになります。

「遺言書があるんですが、相続人全員の印鑑はいりますか?」
「遺言執行者の方がいれば、その方の手続きで進められますよ」

遺言執行者がいると、他の相続人の協力がなくても手続きが進みやすくなります。

遺言書がある時に気をつけること

遺言にない財産は遺産分割協議が必要

遺言書に書かれていない財産が見つかることもあります。その財産は、相続人全員で遺産分割協議をして分け方を決めます。

遺言と違う分け方をしたい時は?

『遺言どおりだと、家を誰も使わないのに…』という場面もありますよね。

相続人全員(遺言で財産をもらう人も含む)が合意すれば、遺言と違う分け方で遺産分割協議をすることもできます。ただ、遺言で分割が禁じられている場合や、遺言執行者がいる場合は扱いが変わるので、進める前に専門家に確認しておくと安心です。

遺言執行者がいない時は?

遺言執行者は、遺言の内容を実現するために手続きを進める人です。遺言書で指定されていなければ、相続人が協力して手続きします。

『相続人の一人が非協力的で進まない』という時は、家庭裁判所に遺言執行者を選んでもらう方法もあります。役割の詳細は遺言執行者とはで確認できます。

遺言書の内容は相続人に伝える

遺言で財産をもらわない相続人にも、遺言の内容を伝えておくのが基本です。後から知った相続人が不信感を持つと、手続きが進まなくなることもあります。遺言執行者がいる場合は、執行者が相続人に内容を知らせる役割を担います。

遺留分を侵害していないか

遺言で一人に多く財産が渡る場合、他の相続人の遺留分を侵害していることがあります。遺留分侵害額請求は、相続開始と侵害を知った時から1年で消滅します。

相続税の期限は変わらない

遺言書があっても、相続税の申告期限は相続の開始を知った日の翌日から10か月以内です。遺言で財産を多く受け取る人ほど、相続税の負担も大きくなりがちです。

不動産がある、遺言で受け取る人が相続人以外にもいる、遺産が基礎控除を超えそう、という場合は、遺言どおりに分けた時の税額を税理士に計算してもらうと安心です。

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よくある質問

公正証書遺言がある場合、相続手続きで検認は必要ですか?

必要ありません。公正証書遺言と、法務局で保管された自筆証書遺言は検認がいらないので、すぐに名義変更の手続きに進めます。

遺言書があっても遺産分割協議をすることはありますか?

遺言書に書かれていない財産がある時は、その財産について遺産分割協議が必要です。

遺言書がある場合も相続税の申告は必要ですか?

遺産の合計が基礎控除(3,000万円+600万円×法定相続人の数)を超えるなら必要です。期限は10か月以内で、遺言書の有無で変わりません。

まとめ

この記事の要点
  • 遺言書がある場合は、原則として遺言どおりに名義変更する
  • 自宅保管の自筆証書遺言は検認が必要、公正証書遺言と法務局保管は不要
  • 銀行の手続きは遺言書と戸籍・印鑑証明書が基本で、詳細は金融機関に確認
  • 遺言にない財産は遺産分割協議、相続税の期限は10か月のまま
相続の手引き

相続の手引き 編集部

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