公正証書遺言費用の目安|公証役場の手数料と専門家に頼む料金

公正証書遺言の費用と公証役場の手数料を解説する記事のアイキャッチ

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遺言書を公正証書で作ろうと考えて、『公証役場の費用っていくらかかるの?』『専門家に頼むと高いのかな』と迷っていませんか。

結論から言うと、公正証書遺言の費用は「公証役場の手数料」「専門家への報酬(頼む場合だけ)」「書類の取得費」の3つでできています。公証役場の手数料は、遺言に書く財産の額や、財産を受け取る人の数で決まります。

この記事を読めば、公正証書遺言の費用の内訳と、自筆で書く場合との違い、自分に合った作り方がわかります。

目次

公正証書遺言の費用は3つに分かれる

先に結論

公正証書遺言の費用は、①公証役場に払う手数料、②弁護士・司法書士などに作成を頼む場合の報酬、③戸籍謄本や登記事項証明書などの取得費の合計です。公証役場の手数料は法令で決まっていて、財産の額と受け取る人ごとに計算します。専門家の報酬は事務所ごとに自由に決められています。

公正証書遺言は、公証役場で公証人に作ってもらう遺言書です。証人2人が立ち会い、原本は公証役場で保管されます。

費用の種類払う相手金額の決まり方
公証役場の手数料公証役場財産の額・受け取る人の数などで決まる
証人の費用証人を頼んだ相手自分で手配すれば不要なことも
専門家の報酬弁護士・司法書士・行政書士など事務所ごとに自由に決まる
書類の取得費市区町村・法務局戸籍謄本・登記事項証明書などの発行手数料

公証役場の手数料は、どの公証役場で作っても同じ計算方法です。具体的な金額は、日本公証人連合会や作成を予定している公証役場で確認してみてください。

公正証書遺言の費用の内訳を示した図解

公証役場の手数料が決まる仕組み

『財産が多いと、その分だけ手数料も高くなるの?』と気になりますよね。結論から言うと、そのとおりです。

財産を受け取る人ごとに計算する

手数料は、遺言書全体でまとめて計算するのではありません。財産を受け取る人ごとに、その人が受け取る財産の額に応じて計算し、合計します。

例えば、自宅を妻に、預金を長男と長女に分けて残す遺言なら、妻・長男・長女それぞれの財産額で手数料を出して足し合わせます。

同じ財産の総額でも、受け取る人が多いほど手数料の合計は増えやすくなります。

手数料が増える主なケース

手数料が加算・増額されやすいケース
  • 財産の総額が一定額より少ない場合の加算(遺言加算)
  • 公証人に病院や自宅まで来てもらう出張
  • 遺言書の枚数が多い場合の用紙代
  • 正本・謄本を追加で交付してもらう場合

体が不自由で公証役場まで行けない方は、公証人に出張してもらえます。ただ、出張の場合は手数料が加算され、日当や交通費もかかります。

公正証書遺言の作り方や必要書類は、相続の公正証書遺言とはで詳しく解説しています。

自筆証書遺言との費用の違い

『費用を抑えたいなら、自分で書けばいいのでは?』という方も多いはずです。たしかに、自筆証書遺言なら作るだけなら紙とペンで済みます。

項目公正証書遺言自筆証書遺言(自宅で保管)自筆証書遺言(法務局で保管)
作成の費用公証役場の手数料なし保管の手数料1通3,900円
証人2人必要不要不要
家庭裁判所の検認不要必要(収入印紙800円/通)不要
形式の不備で無効になるおそれ低いある保管時に形式は確認される

自筆証書遺言は、全文・日付・氏名を自分で書いて押印します。財産目録だけは、パソコンで作ったものや通帳のコピーでも構いません(各ページに署名押印)。

ただ、自宅で保管していた自筆の遺言書は、亡くなった後に家庭裁判所の検認が必要です。相続人が集まる手間もかかります。

2020年7月10日に始まった自筆証書遺言書保管制度を使えば、法務局で1通3,900円で保管してもらえて、検認もいりません。詳しくは遺言書の法務局保管制度を見てみてください。

どちらが向いている?

公正証書遺言が向いている人
  • 財産が多く、内容が複雑
  • 相続人どうしで揉めそうで、無効を争われたくない
  • 字を書くのが難しい、体が不自由
自筆証書遺言で足りる人
  • 財産が少なく、分け方がシンプル
  • 費用をできるだけ抑えたい
  • 法務局の保管制度を使える

公正証書遺言の費用を抑えるコツ

『公正証書にしたいけど、できるだけ安く済ませたい』という方もいますよね。工夫できるところはいくつかあります。

必要書類は自分で集める

戸籍謄本や登記事項証明書の取得を専門家に任せると、その分の手間賃がかかることがあります。自分で集めれば、かかるのは発行手数料だけです。

2024年3月1日からは、戸籍証明書の広域交付が始まりました。本籍地以外の市区町村の窓口でも、本人・配偶者・父母・子などの戸籍をまとめて請求できます(郵送や代理人による請求はできません)。

財産と渡したい相手を書き出してから相談する

誰に何を残したいかが決まっていないと、打ち合わせの回数が増えがちです。

預金・不動産・株式などの一覧と、それぞれを誰に渡したいかをメモにしておくだけでも、話が早く進みます。

遺言書を書いてもらう方法と専門家の費用

遺言書作成サービスを探していると、弁護士・司法書士・行政書士・税理士・信託銀行など、いろいろな依頼先が出てきますよね。

専門家に頼むと、文案作り、戸籍などの書類集め、公証人との打ち合わせ、証人の手配までまとめて任せられます。依頼金額は事務所ごとに自由に決められているので、見積もりで内訳を確認しておきましょう。

専門家に頼んで公正証書遺言を作る流れ
  1. 誰に何を残したいかを書き出す
  2. 専門家に相談し、見積もりをもらう
  3. 戸籍謄本・登記事項証明書などの書類をそろえる
  4. 専門家が文案を作り、公証人と内容を調整する
  5. 公証役場で本人・証人2人が立ち会って作成する

例えば、相談の場ではこんな会話になります。

「自宅は妻に、残りは子ども2人で半分ずつにしたいんです」
「では、自宅の登記事項証明書と、預金の一覧を用意しておいてください」

依頼先の選び方は、遺言に何を書きたいかで変わります。相続人どうしの争いが心配なら弁護士、不動産の名義変更まで見据えるなら司法書士、という考え方もあります。

相続税がかかりそうなら税理士にも相談を

遺言で財産の分け方を決めると、誰がどれだけ相続税を払うかも変わります。

例えば、自宅の土地を同居している子に残すか、別居の子に残すかで、小規模宅地等の特例が使えるかが変わることも。特例を使えれば、自宅の土地の評価を330㎡まで80%減らせます。

遺産が「3,000万円+600万円×法定相続人の数」を超えそうな方や、土地を持っている方は、遺言の中身を決める前に相続税の試算をしておくと安心です。相続税がかかりそうなら、税理士に一度相談してみてください。

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よくある質問

公正証書遺言の費用は誰が払いますか?

遺言書を作る本人が払うのが一般的です。公証役場の手数料は作成当日に支払います。家族が立て替えることもできますが、後で揉めないよう話し合っておきましょう。

公正証書遺言の証人は誰に頼めばいいですか?

証人は2人必要です。ただし、推定相続人や財産を受け取る人、その配偶者などは証人になれません。知人に頼めない時は、専門家や公証役場に相談できます。

公正証書遺言は作り直せますか?

作り直せます。新しい遺言書を作れば、前の遺言と矛盾する部分は新しい内容が優先されます。作り直す時も、公証役場の手数料がかかります。

まとめ

この記事の要点
  • 公正証書遺言の費用は、公証役場の手数料・専門家の報酬・書類取得費の3つ
  • 公証役場の手数料は、財産を受け取る人ごとに財産額で計算して合計する
  • 出張や正本・謄本の追加交付で手数料が増える
  • 自筆証書遺言は法務局の保管制度を使えば1通3,900円で検認も不要
  • 相続税がかかりそうなら、遺言の中身を決める前に税額を試算しておく
相続の手引き

相続の手引き 編集部

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