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『かわいい孫に少しでも財産を残したい』『最期まで世話をしてくれた人にお礼をしたい』。そう考えている方も多いはずです。
結論から言うと、法定相続人以外に財産を残すには遺言書が必要です。遺言で財産を渡すことを「遺贈」といい、孫でも他人でも受け取れます。
この記事では、遺言書の書き方と文例、相続税や遺留分の注意点を確認できます。
法定相続人以外に財産を残せる?先に結論
- 遺言書で「遺贈する」と書けば、法定相続人以外にも財産を残せます。
- 遺言がなければ、法定相続人以外は原則として財産を受け取れません。
- 受け取る人が配偶者・子・父母以外なら、相続税は2割加算になります。
- 相続人の遺留分を侵害しないよう、渡す額に気をつけておきましょう。
孫は、子が健在なら法定相続人ではありません。内縁の配偶者や、長男の妻のように介護をしてくれた人も、相続人ではないんです。
こうした人に財産を渡す方法が、遺言による遺贈です。遺贈と相続の違いは遺贈と相続の違いで詳しく解説しています。
遺言書で他人や孫に相続させる書き方と文例
法定相続人には「相続させる」、法定相続人以外には「遺贈する」と書き分けるのが基本です。
第1条 遺言者は、遺言者の有する次の預金を、孫 ○○○○(平成○年○月○日生)に遺贈する。
○○銀行○○支店 普通預金 口座番号○○○○○○○
第2条 遺言者は、この遺言の遺言執行者として、次の者を指定する。
(住所・氏名・生年月日)
令和○年○月○日 住所 遺言者 氏名 印
受け取る人は、氏名だけでなく生年月日や住所も書いて、誰なのかをはっきりさせます。財産も、銀行名や口座番号、不動産なら登記簿どおりの所在地で特定しましょう。
- 自筆証書遺言は、全文・日付・氏名を自分で書いて押印する
- 財産目録はパソコンや通帳のコピーでもよい(各ページに署名押印)
- 遺言執行者を決めておくと、相続人の協力がなくても手続きが進めやすい
- 法務局の保管制度(手数料3,900円)を使えば、検認がいらない
- 公正証書遺言なら、公証役場で作るので形式の不備を防げる
例えばこんな場面です。
「長男の妻に介護のお礼として300万円を渡したい」
「長男の妻は相続人ではないので、遺言書に『遺贈する』と書いておきましょう」
書き方の基本は遺言書の書き方で、公証役場での作り方は公正証書遺言とはで確認できます。

包括遺贈と特定遺贈の違い
遺贈には「財産の1/3を遺贈する」のように割合で渡す包括遺贈と、「この預金を遺贈する」のように財産を決めて渡す特定遺贈があります。
包括遺贈を受けた人は、借金も同じ割合で引き継ぎます。孫や他人に渡すなら、財産を特定する特定遺贈の方が、受け取る人の負担が少なくて済みます。
遺贈した時の相続税と遺留分の注意点
相続税は2割加算になる
遺贈で財産を受け取った人にも相続税がかかります。配偶者・子・父母以外の人は、税額が2割増しになります。代襲相続人ではない孫も対象です。
例えば、相続人は長男1人で、遺産6,000万円のうち1,200万円を孫に遺贈するケースです。
- 基礎控除 3,000万円 + 600万円 × 1人 = 3,600万円
- 課税遺産総額 6,000万円 − 3,600万円 = 2,400万円
- 相続税の総額 2,400万円 × 15% − 50万円 = 310万円
- 孫の分 310万円 × 1,200万円 ÷ 6,000万円 = 62万円、2割加算で74.4万円
- 長男の分 310万円 × 4,800万円 ÷ 6,000万円 = 248万円
孫は法定相続人ではないので、基礎控除の人数は増えません。生命保険金の非課税枠も、相続人ではない人が受け取った分には使えないんです。
また、遺贈を受けた孫は「相続・遺贈で財産を取得した人」になるので、生前の贈与も7年以内の分は相続財産に足し戻されます。
遺留分を侵害しないように
兄弟姉妹以外の相続人には、遺留分という最低限の取り分があります。例えば相続人が子だけなら、全体の遺留分は財産の1/2です。
遺贈が多すぎると、相続人から遺留分侵害額請求を受けて、お金で払うことになりかねません。
孫や他人への遺贈は、相続税の計算も遺留分の確認も、ふつうの相続より一手間増えます。遺産の額が大きいなら、遺言を書く前に税理士に税額を試算してもらうと安心です。
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『家族に何も言わずに孫へ多く残したら、揉めないかな』と心配な方もいますよね。遺言の最後に「付言事項」として、なぜそう分けたのかという気持ちを書き添えておく方法もあります。
よくある質問
遺言書がない場合、法定相続人以外は何ももらえませんか?
原則もらえません。ただし、相続人がいない時は特別縁故者として家庭裁判所に申し立てる道があり、介護をした親族は特別寄与料を請求できることがあります。
遺贈された人は断ることができますか?
できます。特定の財産を遺贈された場合は、遺贈を放棄することができます。
遺言で孫に渡すと、孫に贈与税がかかりますか?
遺言で受け取った財産には、贈与税ではなく相続税がかかります。
まとめ
- 法定相続人以外に財産を残すには、遺言書で「遺贈する」と書く
- 受け取る人と財産を具体的に特定し、遺言執行者も決めておく
- 孫や他人が受け取ると相続税は2割加算、非課税枠も使えない
- 相続人の遺留分を侵害しない範囲で考える
遺言書がある時の手続きは、遺言書がある場合の相続手続きの流れも参考にしてみてください。





