弔慰金に相続税はかかる?非課税になる範囲と死亡退職金との違い

弔慰金に相続税がかかるかは給与の何年分かで決まるを解説する記事のアイキャッチ

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夫が在職中に亡くなり、会社から弔慰金を受け取ったものの、『これも相続税の申告に入れるの?』と迷っている方もいますよね。

結論から言うと、弔慰金はふつう相続税の対象になりません。ただし、金額が大きい場合は、一定の額を超えた部分が「死亡退職金」として相続税の対象になります。

この記事では、非課税になる範囲と計算の仕方を見ていきます。

目次

弔慰金に相続税はかかる?

先に結論
  • 弔慰金や花輪代、葬祭料は、通常は相続税の対象になりません。
  • 業務上の死亡なら、亡くなった時の普通給与の3年分までが弔慰金として扱われます。
  • 業務外の死亡なら、普通給与の半年分までです。
  • 超えた部分は死亡退職金として相続税の対象になり、死亡退職金の非課税枠(500万円×法定相続人の数)を使えます。

国税庁のタックスアンサー(No.4120)では、弔慰金を次のように扱うとしています。

亡くなった原因弔慰金として扱う金額
業務上の死亡死亡当時の普通給与の3年分
業務外の死亡死亡当時の普通給与の半年分

普通給与は、俸給・給料・賃金・扶養手当・勤務地手当などの合計額です。

『弔慰金という名前なら全部非課税?』と思う方もいますよね。ただ、名前が弔慰金でも、実質が退職金にあたる部分は相続税の対象です。会社の退職金規程に基づいて払われたものは、退職金として判断されます。

弔慰金の非課税の計算例

例えば、普通給与が月50万円の夫が、業務外の病気で亡くなったケースです。会社から弔慰金500万円を受け取り、相続人は妻と子2人とします。

計算の流れ
  1. 弔慰金として扱う額:50万円×6か月=300万円
  2. 超えた部分:500万円−300万円=200万円(死亡退職金として扱う)
  3. 死亡退職金の非課税枠:500万円×3人=1,500万円
  4. ほかに死亡退職金がなければ、200万円は非課税枠に収まり課税されない
弔慰金のうち非課税になる額と、超えた分が死亡退職金として扱われる流れを示した図解

同じ給与で業務上の死亡なら、50万円×36か月=1,800万円までが弔慰金です。500万円の弔慰金は全額が弔慰金として扱われます。

死亡退職金と合わせて考える

ここが大事なところです。

会社から死亡退職金も別に受け取っている場合、弔慰金の超過分と死亡退職金を合計して、非課税枠と比べます。

例えば、先ほどの例で死亡退職金が1,400万円あれば、200万円と合わせて1,600万円です。非課税枠1,500万円を超える100万円が相続税の対象になります。

死亡退職金は、亡くなった後3年以内に支給額が確定したものが相続税の対象です(タックスアンサー No.4117)。非課税枠は、相続人が受け取った分にだけ使えます。

死亡保険金の非課税枠も別に500万円×法定相続人の数あります。考え方は生命保険の相続税非課税枠で解説しています。

申告では何を準備する?

『会社から何をもらえばいいの?』と迷いますよね。

勤務先には、弔慰金と退職金の支払額が分かる書類と、亡くなった時の給与額が分かる書類をお願いしておきましょう。業務上の死亡かどうかで非課税の額が大きく変わるので、亡くなった経緯も確認しておきましょう。

「弔慰金の金額と、給与明細の写しをいただけますか」
「分かりました。退職金の支払調書と一緒にお送りします」

こんなやりとりで集めておくと、申告の準備が楽になります。

死亡退職金や保険金、自宅の土地などが重なると、どの非課税枠をどう使うかで税額が変わります。基礎控除を超えそうな場合は、税理士に計算を任せると安心です。

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弔慰金は遺産分割の対象になる?

弔慰金は、会社が遺族に向けて払うお金です。誰が受け取るかは、会社の規程などで決まっていることが多いです。

『兄弟で分けないといけないの?』と迷う方もいますよね。受取人が決まっている場合は、その人が受け取るのが基本です。分け方で迷ったら、会社の規程を確認してみてください。

特別弔慰金を受け取っていた人が亡くなったら

戦没者等の遺族に対する特別弔慰金は、国債の形で交付されています。受け取っていた人が亡くなり、まだ償還されていない分がある場合は、相続人が手続きをすることになります。

手続きの窓口や必要書類は、国債を受け取った時の案内や、市区町村の担当窓口で確認してみてください。相続税の申告に入れるかどうかは、ほかの財産と合わせて税務署や税理士に確かめましょう。

未支給年金など、亡くなった後に受け取るお金の扱いは未支給年金は相続財産?で解説しています。

香典はどうなる?

葬儀で受け取る香典は、遺族へのお見舞いとして渡されるもので、亡くなった人の財産ではありません。そのため、相続財産には含めないのが一般的です。

一方で、香典返しの費用は、相続税の計算で葬式費用として差し引くことはできません。

よくある質問

会社からの弔慰金はいくらまで非課税ですか?

業務上の死亡なら普通給与の3年分、業務外の死亡なら半年分までが弔慰金として扱われ、相続税はかかりません。

弔慰金の非課税を超えた分はどうなりますか?

死亡退職金として相続税の対象になります。ただし、死亡退職金の非課税枠(500万円×法定相続人の数)を使えます。

花輪代や葬祭料にも相続税はかかりますか?

弔慰金や花輪代、葬祭料は、通常は相続税の対象になりません。

まとめ

この記事の要点
  • 弔慰金は通常、相続税の対象にならない
  • 業務上は普通給与の3年分、業務外は半年分までが弔慰金
  • 超えた分は死亡退職金として扱い、非課税枠を使える
  • 名前が弔慰金でも、実質が退職金の部分は課税対象
相続の手引き

相続の手引き 編集部

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