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『専門家に頼むとお金がかかるし、相続手続きは自分でできないかな』と考えている方も多いですよね。
結論から言うと、相続人の関係がシンプルで、相続税がかからない相続なら、遺産相続の手続きは自分でできることがほとんどです。
この記事では、自分でやる時の流れと、手続きごとの難しさ、専門家に頼んだ方がいいケースを見ていきます。
相続手続きは自分でできる?まず結論
- 戸籍集め・銀行の手続き・相続登記は、時間をかければ自分でできます。
- 相続税の申告も自分でできますが、土地がある相続は難しくなりやすいです。
- 相続人同士でもめている時は、早めに弁護士への相談を考えます。
- 相続税の申告書を代わりに作れるのは税理士だけです。
相続手続きには、専門家でなくてもできるものがたくさんあります。
一方で、自分でやると時間がかかったり、計算を間違えたりしやすい手続きもあるんです。
| 手続き | 自分でできるか | 難しさのポイント |
|---|---|---|
| 戸籍集め | できる | 本籍地が多いと時間がかかる |
| 銀行・証券の手続き | できる | 金融機関ごとに書類が違う |
| 遺産分割協議書の作成 | できる | 財産の書き漏れ、相続人全員の実印 |
| 相続登記 | できる | 申請書・添付書類の作り方 |
| 相続放棄 | できる | 3か月以内の期限 |
| 相続税の申告 | できるが難しい | 土地の評価・特例の判断 |
『結局、どこまで自分でやればいいの?』と迷いますよね。
目安は「相続税がかかるかどうか」と「相続人がもめていないか」の2つです。
自分でやる相続手続きの流れ
相続手続きを自分でやる時は、次の順番で進めます。
- 死亡届・年金・健康保険など役所の手続きをする
- 遺言書があるかを確認する
- 戸籍を集めて相続人を確定する
- 財産と借金を一覧にする
- 相続放棄するかを3か月以内に決める
- 遺産分割協議をして協議書を作る
- 銀行・証券・不動産の名義変更をする
- 相続税がかかるなら10か月以内に申告・納付する

亡くなった直後の役所の手続きは親が亡くなったらすること一覧、全体の期限は相続手続きの流れで確認できます。
戸籍集めを自分でやる
最初の山場が戸籍集めです。亡くなった人の出生から死亡までの戸籍と、相続人全員の戸籍が必要になります。
2024年3月1日からは戸籍証明書の広域交付が始まり、本籍地以外の市区町村の窓口でも、本人・配偶者・父母・子などの戸籍をまとめて請求できるようになりました。郵送や代理人による請求はできないので、窓口に行く必要があります。
集めた戸籍をもとに、法務局で「法定相続情報一覧図の写し」を無料で交付してもらうと便利です。銀行や相続登記で、戸籍の束の代わりに使えます。
取得の流れは法定相続情報一覧図の取得方法を見てみてください。
銀行の手続きを自分でやる
銀行の相続手続きは、各金融機関の窓口で書類をもらい、相続人が記入して出します。
難しいのは、銀行ごとに書類の書き方や必要なものが少しずつ違うところです。口座が3つ4つあると、それだけ窓口に通うことになります。
流れは銀行の相続手続きで詳しく解説しています。
相続登記を自分でやる
不動産の相続登記も、申請書を作って法務局に出せば自分でできます。
2024年4月1日から相続登記は義務になり、不動産の取得を知った日から3年以内に登記が必要です。
登記にかかる登録免許税は、固定資産税評価額×0.4%です。例えば、固定資産税評価額が土地1,500万円、建物500万円の実家なら、2,000万円×0.4%=8万円です。
専門家に頼んでも頼まなくても、登録免許税はかかります。自分でやれば、そのほかの報酬分が浮くという考え方です。
自分でやってみた人が「疲れた」と感じる場面
相続手続きを自分でやった記録を見ると、『めんどくさい』『疲れた』という声が多いんです。
よくつまずくのは、次のような場面です。
- 平日しか開いていない窓口に何度も行く
- 戸籍の読み方が分からず、さかのぼりに時間がかかる
- 銀行ごとに書類の書き方が違って書き直しになる
- 相続人の一人と連絡がつかず、協議書がそろわない
- 相続税の土地の評価で手が止まる
例えば、仕事をしながら手続きを進める人だと、こんな会話になりがちです。
「今週も銀行に行けなかった…」
「平日の昼しか開いてないもんね。有休をまとめて取るしかないか」
実は、時間の負担がいちばん大きいんです。費用をかけない代わりに、時間と手間を自分で払うと考えておくといいですよ。
期限を過ぎるとどうなる?
期限がある手続きは、遅れると不利になることがあります。
- 相続放棄: 3か月を過ぎると原則できなくなる
- 相続税の申告: 10か月を過ぎると延滞税や無申告加算税がかかることがある
- 相続登記: 正当な理由なく3年を過ぎると10万円以下の過料の対象
自分でやる時は、期限のあるものから先に片づけるのがコツです。
相続税の申告は自分でできる?
相続税の申告書は、自分で作って出すこともできます。2019年10月からはe-Taxでも申告できるようになりました。
ただ、ここが大事なところです。相続税は、財産の評価や特例の判断で税額が大きく変わります。
例えば、実家の土地に小規模宅地等の特例を使えば、330㎡まで評価額を80%減らせることがあります。ただし同居や相続後の所有などの要件があり、特例で0円になる場合でも申告が必要です。
『申告しなくても税務署にはバレないのでは』と考える方もいるかもしれません。
国税庁によると、令和6事務年度の相続税の実地調査は9,512件で、申告漏れなどが見つかった割合は82.3%でした。調べられると、多くのケースで何かしら指摘されているんです。
土地がある、相続人が多い、期限の10か月が近い。こんな場合は、評価と申告だけでも相続税に詳しい税理士に任せると安心です。相続税の申告書を代わりに作れるのは税理士だけです。
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専門家に頼むべきケースと頼む先
自分でできる手続きでも、次のような時は専門家に頼んだ方が早く終わります。
| こんな時 | 頼む先 |
|---|---|
| 相続税がかかりそう・土地がある | 税理士 |
| 相続登記を任せたい | 司法書士 |
| 相続人同士でもめている・調停になりそう | 弁護士 |
| 戸籍集めや遺産分割協議書の作成を任せたい | 行政書士 |
全部を頼む必要はありません。
「戸籍集めと銀行は自分で、相続税の申告だけ税理士に」というように、手続きごとに分けて頼む方法もあります。費用の目安は相続手続きの費用相場で解説しています。
自分でやっても大丈夫なケース
- 相続人が配偶者と子だけなど、関係がシンプル
- 遺産の合計が基礎控除(3,000万円+600万円×法定相続人の数)以下
- 不動産が自宅1か所だけ
- 相続人の間で分け方に異論がない
例えば、母と子2人が相続するなら基礎控除は4,800万円です。遺産がこれより少なく、家族の話し合いもまとまっているなら、自分でやる選択肢は十分あります。
よくある質問
遺産相続の手続きは全部自分でできますか?
戸籍集め・銀行・相続登記・相続放棄などは自分でできます。相続税の申告も自分でできますが、土地の評価や特例の判断が難しく、相続税がかかる場合は税理士に頼む人が多いです。
相続手続きを自分でやると、どのくらい大変ですか?
平日の窓口に何度も行くことや、戸籍のさかのぼり、金融機関ごとに違う書類が負担になりやすいです。法定相続情報一覧図の写しを作っておくと、戸籍の束を何度も出さずに済みます。
相続登記を自分でやる場合の費用はいくらですか?
登録免許税として固定資産税評価額の0.4%がかかります。ほかに戸籍などの取得費がかかります。専門家に頼むと、これに報酬が加わります。
まとめ
- 相続人の関係がシンプルで相続税がかからないなら、相続手続きは自分でできることが多い
- 戸籍集めは広域交付と法定相続情報一覧図の写しで楽になる
- 相続登記は2024年4月1日から義務。登録免許税は固定資産税評価額×0.4%
- 相続税の申告は自分でもできるが、土地がある相続は難しくなりやすい
- もめている時は弁護士、相続税は税理士と、手続きごとに頼み分けられる
まずは、相続人と財産を紙に書き出してみてください。遺産の合計が基礎控除を超えそうか、もめそうな相続人がいないかを見るだけで、自分でやるか頼むかの判断がつきやすくなります。
相続税の申告の手引きは国税庁で確認できます。





