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親が亡くなって、兄弟から「印鑑証明を送って」と言われた。『何に使うの?』『渡して大丈夫?』と不安になりますよね。
結論から言うと、相続の印鑑証明書は「遺産の分け方に本人が同意した」ことを証明するために使います。遺産分割協議書に押した実印が本物だと示す書類なんです。
この記事を読むと、印鑑証明が必要な場面と通数、渡したくない時やない時の対処がわかります。
相続で印鑑証明はなぜ必要?
- 遺産分割協議書には相続人全員が実印を押し、その印鑑証明書を添えます。
- 銀行・法務局・税務署などが「本人が本当に同意したか」を確かめるために求めます。
- 何通必要かは、提出先の数と原本を返してもらえるかで決まります。
- 内容に納得していないなら、印鑑証明を渡す前に協議書の中身を確認しましょう。
遺産を分ける時は、相続人全員の話し合いで決めた内容を遺産分割協議書にまとめます。そこに押すのが実印です。
ただ、実印かどうかは見ただけでは分かりませんよね。そこで、市区町村で発行される印鑑証明書を一緒に出して、本人の実印だと確認できるようにするんです。
印鑑証明が必要になる主な手続き

| 手続き | 印鑑証明が必要になる場面 |
|---|---|
| 相続登記(法務局) | 遺産分割協議書に添付する。登記を申請する本人の分は不要 |
| 預貯金の解約(銀行など) | 相続届や遺産分割協議書に添付する |
| 株式の名義変更(証券会社) | 相続手続き依頼書などに添付する |
| 相続税の申告(税務署) | 遺産分割協議書の写しと一緒に添付する |
| 自動車の名義変更 | 遺産分割協議書などに添付する |
遺言書どおりに分ける場合は、遺産分割協議書がいらないので、ほかの相続人の印鑑証明が不要になる手続きもあります。
手続きの全体像は相続手続きの流れで確認しておくと、どこで何が必要か見通しが立ちます。
相続の印鑑証明は何通必要?有効期限は?
『何通取ればいいの?』と迷う方も多いはずです。目安は「提出先の数」です。
例えば、銀行2つと法務局、税務署に出すなら4通が必要になります。ただ、原本を返してもらえる手続きなら、使い回せるので通数を減らせるんです。
- 提出時に「原本を返してください」と伝える(原本還付)
- 法務局の手続きは、コピーに「原本に相違ありません」と書いて添えると原本が戻る
- 銀行は1行ずつ順番に回り、返ってきた原本を次に使う
- 法定相続情報一覧図を取っておき、戸籍の束を出す手間も減らす
有効期限は手続きによって違う
法務省の案内では、相続登記で遺産分割協議書に添える印鑑証明書には「作成後3か月以内」といった制約はないとされています。
一方で、銀行や証券会社は、発行から一定期間内のものを求めることがあります。期間は金融機関ごとに違うので、手続き前に問い合わせてみてください。
『せっかく取ったのに期限切れで取り直し』とならないよう、銀行の手続きを先に済ませると無駄が出にくいです。
印鑑証明を渡したくない時はどうする?
『兄に印鑑証明を渡したら、勝手に何かされるのでは』と心配になることもありますよね。
実際、印鑑証明書と実印がそろうと、大事な書類を作れてしまいます。渡したくないと感じるのは自然なことです。
ただ、印鑑証明書だけで勝手に遺産分割が成立するわけではありません。協議書にはあなたの実印が押されている必要があるからです。
- 遺産分割協議書の内容に納得しているか
- 協議書に空欄や後から書き足せる余白がないか
- 誰が・何の手続きに使うのか説明を受けたか
- 実印そのものは預けない
内容に納得できない時は
「とりあえず印鑑証明だけ先に送って」
「協議書の中身を見てから送るね」
こう返すのは、少しも失礼ではありません。協議書を見せてもらい、納得してから実印を押して、印鑑証明書を添えるのが本来の順番です。
それでも話がまとまらない時は、家庭裁判所の遺産分割調停を使う方法もあります。自分たちで進めるのが難しい時の考え方は相続手続きは自分でできる?も参考にしてみてください。
相続の印鑑証明がない時の対処法
印鑑証明がない理由は、主に2つあります。印鑑登録をしていない場合と、海外に住んでいる場合です。
印鑑登録をしていない場合
印鑑登録をしていなければ、住んでいる市区町村で登録すれば印鑑証明書を取れます。登録に必要な本人確認書類は自治体ごとに違うので、窓口で確認してみてください。
マイナンバーカードがあれば、コンビニで印鑑証明書を取れる自治体もあります。
海外に住んでいる相続人の場合
海外に住所があると、日本の印鑑証明書は取れません。その代わりに、現地の日本大使館や領事館で「署名証明(サイン証明)」を取るのが一般的です。
協議書にサインをして、そのサインが本人のものだと大使館等で証明してもらう流れです。時間がかかることもあるので、早めに相談しておきましょう。
相続人に認知症の方がいる場合
相続人の中に認知症の方がいると、本人が協議書に押印できないことがあります。その場合は、家庭裁判所で選ばれた成年後見人が代わりに手続きするのが一般的です。
印鑑証明を郵送で送る時の注意
遠方に住む兄弟に送る時は、郵送でやり取りすることも多いですよね。印鑑証明書は大切な書類なので、記録が残る方法で送っておくと安心です。
送る前に、自分用にコピーを取っておきましょう。何をいつ誰に送ったかがわかると、あとで「届いていない」と言われた時にも落ち着いて対応できます。
協議書に押印して返送する時も同じです。協議書と印鑑証明書をまとめて、手続きをする代表の人に送ります。
印鑑証明を集める流れ
印鑑証明は、ほかの書類とあわせて集めるとスムーズです。
- 遺産と相続人を確認し、遺産分割の内容を話し合う
- 遺産分割協議書を作り、全員に内容を確認してもらう
- 各相続人が実印を押し、自分の印鑑証明書を取る
- 協議書と印鑑証明書を、手続きをする人にまとめる
- 銀行や法務局に提出し、原本を返してもらう
戸籍謄本など、ほかに必要な書類は相続手続きの必要書類一覧でまとめています。
遺産が多く相続税がかかりそうな場合は、税務署への申告にも印鑑証明が要ります。土地がある、相続人が多いといったケースでは、書類集めから申告までまとめて税理士に頼むと負担がぐっと減ります。
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よくある質問
相続の印鑑証明書は何通取ればいいですか?
提出先の数が目安です。原本を返してもらえる手続きでは使い回せるので、手続きを順番に回れば通数を減らせます。
印鑑証明書に有効期限はありますか?
法務省の案内では、相続登記で協議書に添える印鑑証明書に3か月以内といった制約はありません。銀行などは期限を設けていることがあるので、事前に確認しておきましょう。
海外に住んでいて印鑑証明がありません。どうすればいいですか?
現地の日本大使館や領事館で署名証明(サイン証明)を取り、印鑑証明書の代わりに使うのが一般的です。
印鑑証明を渡したくない時はどうすればいいですか?
遺産分割協議書の内容を確認し、納得してから実印を押して印鑑証明書を添えれば大丈夫です。実印そのものは預けないようにしましょう。
まとめ
- 相続の印鑑証明は、遺産分割協議書の実印が本人のものだと示すために使います。
- 通数は提出先の数が目安で、原本還付を使えば減らせます。
- 相続登記用には3か月以内といった制約はなく、銀行は独自の期限があることもあります。
- 渡したくない時は、協議書の内容を確認してから押印すれば問題ありません。
- 印鑑登録がなければ登録し、海外在住なら署名証明で代わりにします。





